『戦国の城』小和田哲男著 城について平易に説明されている良著

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絵付きで大変に分かりやすい

NHKのヒストリアとかによく出てくる戦国時代専門家の人です。

とにかく派手に、立派に、偉大に、描かれがちな日本の戦国時代ですが、城作りとかって調べれば調べるほど地味で学術的でわかりづらいです。

しかしこの新書は、歴史的な大戦をしっかり抑えつつ、それでも、ちゃんとした説明はきっちりしています。
だから、あたくしのようなにわかファンにも分かりやすい。

例えば、

籠城することイコール敗北というわけではなかったという点である。前述の「三木の干殺し」「鳥取の渇え殺し」や、備中高松城の水攻め、紀伊太田城の水攻めなど、いずれも、籠城した側が敗北したり降伏したりして、「籠城したら負けではないか」という印象をもたれてしまう恐れがある。たしかに、秀吉が出現してからは、籠城イコール敗北という図式になることが多いが、それ以前は、むしろ、籠城した側が勝ったという例も結構あった

これなんか、素朴な疑問に答えてますよね。
しかもきっちり中国大返しのような歴史的な戦いを抑えているし。

信虎は、躑躅ヶ崎館を平時の居館とし、別に、館の北東約二・五キロメートルほどのところに位置する丸山という山の尾根を山城とした。それが要害山城である。要害城とも、石水寺城(積翠寺城)ともいい、もとの山の名を使って丸山城とよばれることもある。麓からの高さが約二五〇メートルなので、典型的な山城であった。武田氏も立派な城をもっていたのである。

これも、ありがたい指摘でした。
城巡りを始めると、必ずみんな行き着くのが「あれ?甲斐武田家って城ないの?」です。

躑躅ヶ崎館(つつじがさきのやかた)はあるのですが、春日山城とか、安芸郡山城とか、そういうのは100名城にも残ってない。ちょっと肩透かしを食らう、というのが「城ビギナーあるある」です。

マニアックなことを平易に説明することの大切さ

すべてのジャンルはマニアがダメにする、とは誰の言葉であったか。
とにかく、平易に、平易に。裾野を広げることが、そのジャンルが長く愛される秘訣だと思うのです。

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