『ミュージアム』 巴亮介著

猟奇殺人モノ

アガサ・クリスティーのミステリーを読んだ結果、ちょっぴりミステリー熱が上がってきたので、ミステリー的なものを読みたいと思ったのです。

何気なくネットを探っていたら、評判の高かったこちらの作品。

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ちょっと怖そうだし、ミステリーチックだし、と思って軽い気持ちで読んでみたら……当たりでした。

最近の漫画では一番のサスペンス!

最初に言っておくと、ミステリーというよりはサスペンスですな。謎解きの要素は序盤だけで、最後の方はただひたすら狂気が怖い。そういう狂気がたまらなく面白い要素でもあるのですが、怖いものは怖いです。


メトロポリタン美術館 OP 投稿者 Milfy
この映像に見覚えがある人もいるでしょう。この楽曲から来ているんだと思うんですよね、このタイトル。
内容とはほとんど接点がないんですけれど、犯人がこの歌を歌っているシーンがあって、まさに狂気。

そもそもこの映像が、当時小さかった僕ら世代にとってはトラウマチックに印象づけられている節があるので、もはや怖さが何重にもなっているんですな。

よく出来ている点と、気になる点

犯人の狂気が終始描かれていて、この手の話に敏感な人なら楽しめると思います。
作者のサスペンスへの造形は相当深いものでしょう。

いわば、東西の怖いものをしっかりと寄せ集め、しかもシンプルで効果的に編集してある感じです。
映画セブンの影響は色濃いですかね。

逆に、個人的に気になったのは以下の3点。

  • 妻の友達の彼氏って、結局誰だったの?
  • 終わり方はボカしてあるってことでおけ?主人公は死んでる…かも?狂っている…かも?くらいでいいよね。
  • 早苗はどうして沢村夫妻だけあれだけ執拗に追い込むの?

この辺りですかね。

つっこむだけ野暮ってぇこともあるので、あまり深くは書きませんが・・・

最後にヒントが……

ちなみに最後、変なフリーライターが妻に語りかける場面があるんのですが、

museum

彼の渡す名刺、これに意味があったのです!
よーくよーく、名刺をみると、URLとパスワードが乗っていて、そこにアクセスすると……ね。

あっと、これ以上は言えませんが。

けれど、大変に面白い作品でしたね!

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』