『村上海賊の娘』を読んだ

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どうも、マツオです。

今回私が読んだのは『村上海賊の娘』 和田竜著 です。

総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆ 5/10点

第11回本屋大賞・第35回吉川英治文学新人賞を獲得した話題作です。本屋大賞がこんなに箔を持ち始めたのは第3回の『東京タワー ~オカンとボクと、時々オトン~』あたりからでしょうか?ただ自分はそんなに本屋大賞を必ず読まなきゃというほどの思い入れはありませんでした。

読もうと思ったきっかけは作者が和田竜だからというのが大きいです。『のぼうの城』を会社の上司に借りて、当時は仕方なしに読んだことがありました。自分はどうも歴史小説が苦手なので、上司という強制力なしにはこの『のぼうの城』も読まずに素通りしていたことと思います。

しかし、この『のぼうの城』が何とも面白い。歴史小説ではあるのですが、文章に引き込むのがうまく、さらに人物を魅力的に描くのにもこの作者はとても長けている。そんな和田竜の作品だから『村上海賊の娘』を読もうと思いました。

正直『のぼうの城』の方が個人的には好きでした。景(キョウ)というのがこの本の主人公、村上海賊の姫です。しかし、この女性があまり自分の心に響かなかった・・・

文章は上手いし、人物描写もやはり優れているので読んでいて面白いのは間違いないのですが、主人公に魅力を感じないというのは物語に入り込むのを難しくします。それで5点という結果になったわけですが。これはもう性格の問題なのでしょう。この景を魅力的に思う人も沢山いるのだと思います。

この『村上海賊の娘』は景の成長記になっています。最初は戦というものがどういうものかも知らずに憧れていた。しかし、実際に目の当たりにしたときに自分は本当の戦を知らなかった、どんなに甘い人間かを思い知ります。その後姫としての暮らしに戻ろうとしますが、血が騒ぎ、戦へと向かいます。そこで見事な戦いぶりを繰り広げる。ざっと語るとこんな感じです。

女の子の成長記としては『魔女の宅急便』の方が自分は好きですね。それは何といっても主人公の心の在り方や、人への接し方、成長する過程、そこら辺が『魔女の宅急便』の方が感動させるのです。

景の成長はどうも個人的にはしっくりこない。要は戦を知らなっただけで、知ってしまえば凄かったという、実はそんなに成長してないのではないか?最初から凄い素養は持っていたのではないか?そんな気持ちにさせられました。

結局は史実に乗っ取って書いているわけですから、無茶な設定や、主人公の性格なんかもそんなにいじれないのだと思います。ここが自分の歴史小説が好きじゃない部分なのだと思います。小説なのだから思い切り楽しめるように創作してくれと、そう思うわけです。

何だか批判ばかりになってしまいましたが、全体的にはまとまっており、読んで損をするような作品ではありません。自分にはあまり合わなかっただけで、読めば大半の人は楽しめる作品だと思います。

さて、これから読もうとしているのは『闇に香る嘘』 下村敦史著 です。

江戸川乱歩賞受賞、このミス第3位、なかなか自分好みの作品の香りがします。下村敦史の作品を読むのはこれが始めてです。楽しみです。

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matsuo

トラック野郎でロリコン男。 本をよく読む。

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