『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!(1)』 いい目の付け処やのぅ

目の付け所がいい。

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『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』――それは日常の退屈と喜びを描いたノンフィクション漫画の白眉である。著者の清野は、あたたかい眼差しで我々の生活を見つめ、日常に潜む「おこだわり」を抽出する。「僕は貧乏な人は格好がいいと思う」と清貧に生きる人々を賛歌したのは、劇作家の山田太一だったか。清野もまた、ツナ缶、ポテトサラダ、白湯、さけるチーズなど、ゼニのかからぬ喜びを賛歌して余りない。実にタマラン。

フェティシズムに酔った人間を捕まえて、その魅力を語らせる。
こんな面白いエンタメはありません。

それをこの切り口で漫画化するという行為。いい目の付け処だと思わざるを得ません。

中でもこの日との狂気は凄い。
近所に鍵を隠して仕事に出て、一日そわそわするんですって。

もう考えただけでゾクゾクします。やらないけど。
そんな漫画。

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