『うちのクラスの女子がヤバい』 大人なテイスト

昔ならチンプンカンプンだったろうな。

1年1組はどこにでもあるごく普通のクラス。だけど、他のクラスとはちょっとだけ違うところがありました。女子生徒がみんな、「無用力」と呼ばれる、まるで何の役にも立たない、それも思春期だけしか使えない超能力を持っていたのです――。思春期女子はへんてこで、それがフツーで、みんなかわいい! 衿沢世衣子が描く、思春期限定・ちょっと不思議なハイスクール☆デイズ!

まるでジュブナイルもののような文句で売り出されていますが、これはかなり不可解な作品。大人だから分かる、というか、ある程度メタな視点が無いと楽しめないんじゃないかな、なんて勝手な心配するような、そんな作品。

この物語において、思春期女子特有の能力の「無用力」というのがひとつのフックなんですが、これが隠喩というか示唆に富みすぎていて、なかなか解釈が難しい。

おじさんになったからこそ、「あぁ」なんて分かったような口で受け止め流すことが出来ていますが(良い子は流しちゃダメ)、ティーンの洟垂れ時には到底受け入れられぬ事態だったでしょうね。

面白いですが、読む人を選ぶ、そんな感じです。
おじさんになったいまとしては、これくらい読み応えあるものの方が楽し。

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