映画『クレイマー・クレイマー』 久々に観たら号泣

初めて観た時は普通に「いい映画」くらいにしか思わなかったのですが、今観ると号泣不可避。

仕事第一の男テッドがある夜遅く帰宅すると、荷物をまとめた妻ジョアンナが彼を待ち受けていた。「誰かの娘や妻ではない自分自身を見つけたい」と言い残し、彼女は去って行った。息子とニ人残されたテッドは、失意のなか家事に奮闘。数々の失敗やケンカを乗り越えて父と子の間に深い絆が生まれた頃、息子の養育権を主張するジョアンナがテッドのもとをを訪れた…。

このダスティン・ホフマンの不器用ぷりが最高。

いろんな人の意見を読むけれど、あたくしはこの男の気持ちがよく分かります。
映画『そして父になる』にも描かれていましたが、男というのは父になるのに一悶着必要なんですよ。女性と違って痛みも儀礼もないのでね。

奥さんが理解ある人で、仕事に専念させてもらえて、それに甘えることでいつまでも「父」になれなかったんですよね。
無意識の加害者というか、イノセントな存在。

それを、妻の家出という強制的な儀礼によって、傷つきながらも「父」になっていく。という。この過程が素晴らしい。

また、その後、つまり裁判もいい演出。
誰一人、手を抜いていない。みんな真剣に親権が欲しい(洒落てる場合じゃない)。その展開のマジさ、ひとりひとりの気持ちのリアリティとそれに見合った演技、ね。
もう、映画史に残る名作ですよ。

この間までシングルファーザーやっていたので、これを観たくなって見返しました。
人生で何度も見る価値のある映画ですな。

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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