こういうのが持て囃された時代が、あった。
捨てる男あれば拾う男アリ。
走ることばかりでなく、留まることも、この先の2人は。オートバイで走ることだけにリアリティを感じている少年と
高2で家出して以来、家に居つかなくなった少女。
2人は不意に、夕暮れの第三京浜で出会う。
次々に生まれてはもらわれていき、捨てられる猫のように
よるべない時間の中を漂い、生活を積み上げることのできない2人。
しかし、決裂と思われた瞬間を超えて、彼女は戻ってきた。
これから、今までとちがう何かが始まるのだろうか。
ゆっくりと、くりかえしながら、歌いながら。
スローなブギのように。
「野生時代」新人賞受賞作にしてのちに映画化された代表作。
浅野温子主演映画を、観たような観ていないような。
ただ、どっちかといえばこっちの曲の方が親しんだのかな。
松本隆作詞・南佳孝作曲・そして後藤次利編曲。
なんともスローなブギ(?)なのかな。ブルージーなサウンド。何よりこのキャッチーなネーミングが今でも燦然と輝いています。キャッチーだよね。
位置: 57
サービス・ファクトリーから出てきてまだ間のないこのCB500のエンジンは、気持ちよく噴きあがった。回転のあがりのよさを、ひっぱりで充分に楽しんでから
バイクが若い男性の共通言語として成立していた時代の物語。
この時代に生まれていたら、自分はどう生きていたんだろうか。小生、バイクにも車にも興味なし。
学校に行かず、ただバイクと適当なバイトだけが一日の使い方。そんな若者がボーイ・ミーツ・ガールした的な、叙情あふるる話。