あっという間に四巻目。
安政江戸大地震の中で生まれた愛娘もすくすく育ち、再びおえいの商いへの意欲も芽生えてきた。だが、始めた団子屋を手助けしてくれるお加代はわけありの様子で……(「御用」)。三代目九尾亭天狗の最後の弟子にして、晩年最も身近にいた礫は、芸への思いがこもった形見を譲り受けることになったものの、兄弟子の妬みを買ってしまう(「点取り、無双の三杯」)など人情が涙を誘うシリーズ大好評第四弾。
個人的に「人情が涙を誘う」みたいなことを言われると「人によりますけど?」となっちゃうけどね。面倒くさいと思うけど、人の感情はその人が決めることだから。
位置: 2,020
分かるのは、二人が新助のために五十両の大金を携えてきてくれた、ということだけだ。
おれみたいな、酔いどれの 身代 に五十両。
――こいつら本当に。
本当に、馬鹿のお人好しだ。それもとびきり上等の。
いや、しかし本当に人情噺の演出法なのよ。そして、やっぱり読むとそりゃ、いい話だなーと思う。思うからこそ、あんまりアウトプットを規定されたくない、みたいな気持ち、分かるかしら。
シリーズも四巻目。読むと、どんどん席亭として秀八が頼もしく、みんなが熟れてきているのが分かります。あたくしも、ちょっとは席亭として成長出来ているのかしら?と我が身を振り返りつつ。
まだまだ続くよね。嫁姑関係や兄弟関係、まだまだ捻れるもんね。