少なくとも、あたくしは気が楽になりました。
読書が好きだったりすると「あれも読んでる?」なあんて聞かれることが少なからずあって。ただ、自分はkindleでしか本を読まないのと、乱読するのとで、あまりジャンルに精通した読み方をしていません。
なのでビックリするような古典を未読だったりします。んでも、「読んでる?」と聞かれて「読んでない」と素直に応えられるほど素直に育ってないわけで。
そんな無益なプライドに凝り固まって生きてきたあたくしには、ちょっとした救いになる本です。
とくにこのイーガンのくだり。
読みながら「まるで分からん……」と挫折した『順列都市』。SFマニアの神林ですら「よくわからない」で楽しんでいることを知って、イーガンとの付き合い方を悟りました。これでいいんですね。
『幼年期の終わり』や『星を継ぐ者』あたりは一応読んでますが、あれらもそれくらいの気持ちでスルッと読んじゃっていいんですね。なあんだ、という具合。楽になります。
とはいえ、難解すぎますが。
マチダサワコの、恥ずかしげもない無謀さに、可愛らしさを覚える34歳。
これも是非続きがよみたい。