原作が好きすぎて、つい、ね。
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「四畳半神話大系」「有頂天家族」などで知られる人気作家・森見登美彦の初期ベストセラー作品で、黒髪の乙女に思いを寄せる冴えない大学生の物語をユーモラスに描いた「夜は短し歩けよ乙女」をアニメーション映画化。監督は、テレビアニメ化された「四畳半神話大系」や「マインド・ゲーム」「ピンポン THE ANIMATION」など独特な表現手法のアニメ作品で人気の湯浅政明。同じく「四畳半神話大系」も手がけた、劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠が脚本を担当。シンガーソングライターのほか、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」などで役者としても人気の星野源が、主人公の声を担当した。所属クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱く大学生の「先輩」は、「なるべく彼女の目に留まる」ことを目的とした「ナカメ作戦」を実行する日々を送っていた。個性豊かな仲間が巻き起こす珍事件に巻き込まれながら季節はめぐっていくが、黒髪の乙女との関係は外堀を埋めるばかりでなかなか進展せず……。
ムック本の特典が『花澤香菜生写真』て……。森見作品もそういう消化のされ方をするようになったんですな。黒髪の乙女じゃなくて花澤香菜なんだな、と。
大好きな本で、これはもう、どう映像化してもケチがつくだろうと思っていたら、『四畳半』のスタッフでやってくれるというので「ほうほう」と思い、期待を寄せて観たらやっぱり減点法でしか評価できないという、オタクとしての尻の穴の小ささばかりを感じる感想になってしまいました。
映画というのも「公式同人」化だと思うしかないということかしら。原作好きすぎるとクロスメディアはこうなっちゃうのよね。
一日にする必要があったか
原作では四季それぞれの奮闘が描かれていましたが、映画では一日の夜での出来事ということになっていました。その設定、必要でありましたか?マジック・リアリズムを強調しているといえばしていますが、そこは別に四季でも良かったのでは。
絵が動くところと動かないところ
絵がめちゃめちゃ奇抜で、いわゆる湯浅節を感じるところもあれば、脳内会議シーンなどでほぼ絵が動かないところもあり、また、ミュージカルシーンでは映像はカクカク。アニメの世界に没頭していたのに、ちょっと我に返る瞬間でした。
星野源が何言ってるのか聞き取れぬ
あまり滑舌が良くないのでしょうか。絶叫シーン、あれ、原作でも大好きなシーンなのですが、あそこのセリフが聞き取りづらい。源さんが悪いのではなく音響さんか監督さんの判断かもしれませんが、あそこを早口でまくしたてなきゃならなかった理由をお聞きしたい。
とかなんとか言いながら
久々に樋口師匠や羽貫さん、小津にも会えて非常に満足。もうそれだけで2億点かもしれません。ついつい愛情のあまりマイナス点ばかりを論ってしまうのは悪いところですね。悪しき精神です。
いや、ほんと、良かったんですよ。1,800円の価値はありました。四畳半ファン、森見登美彦ファンとしては。期待がでかすぎましたかね。
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