昔、三鷹公会堂で観て以来
現役の落語家の中で、ベスト3に入るだろうと思うのはこの人、春風亭小朝師匠です。
若い時の小朝師匠の語り口の鮮やかさったら。
これ観ちゃうと、喬太郎師匠とか、野暮ったい感じしちゃうもの。
それくらい「江戸」に近い人だと思っておりました。
ただ、最近の師匠を観ていると、そうでもない。
円熟期ってぇやつですかね。「江戸」というより「現代」、というより「自分時代」ってぇ感じ。
かつて三鷹市の公会堂で観たときは感銘を受けましたが、あれはいわゆる「江戸の風」を感じたから。
今の小朝師匠からは江戸の風を感じません。
やっぱり上手だった
江戸の風は感じません…が円熟味があって素晴らしかったです。
いよいよ師匠そのものから、「小朝味」のようなものがにじみ出てきましたね。
若い時は、上手すぎて、そういうもの、いわゆる野暮なものを感じませんでしたが、今はほどよく野暮ったくて良い。
スマートでありながらも好いたらしい、小朝師匠節を堪能させていただきました。
しっかし、前座は何とかなりませんかね。
『寿限無』も『動物園』も、酷い出来でした。小朝師匠のセットにしても、もうちょっとなんとか…。
死神をこう語る
小朝師匠の『死神』の特徴として、下げで男を殺さないことがあげられます。
これは柳朝師匠のものなんですかねぇ。寡聞にして知りませんが。
どちらかというと笑いに寄せた下げでした。