志の輔師匠が『ちりとてちん』って意外な感じ。どっちかというなら『酢豆腐』かなって勝手に思ってました。昇太師匠とかから稽古してもらったのかしら。
圧倒的なマクラに全身が震えました。
最初に、
「暑くて仕方がない。今日なんか熊谷では42度……になっても可笑しくないってぐらい暑い」
のあたりで会場はグッと引き寄せられ、続いての
「森友」に「加計」でしょ、「モリ」「カケ」って蕎麦かよ!
のあたりで全員がメロメロ。すごかった。
志の輔師匠の落語って何がすごいって、とにかく急速に共感を集中させて高みへ持っていくことよね。技術や話芸の凄さよりも、とにかくこのマクラの魅力がすごすぎて。
「もはや志の輔師匠ならどんなクスグリでも笑っちゃう!」という一種のトランス状態というか、身体が落語国にトリップしたような浮遊した気持ちになるときがあります。
これが志の輔落語の恐ろしいところ。
仲入り後は『宿屋の富』。
確か大半の人は「大根持って酒の池に飛び込む」だったような気がするのですが、師匠は「枝豆持って飛び込む」でした。あくまで志の輔落語です。
オーソドックスなのに、登場人物が全員志の輔師匠なの。これがすごい。演じ分けない凄みというのを、やはりこの御方にも感じます。
またぜひ来年もいきたいです。