なかなかあっさりした終わり方。シリーズの中でもかなり好きな作品だけど、ちょっと寅さんの弱さが出すぎている感じもします。

博の父・飃一郎の墓参で、備中高梁にやってきた寅さん。蓮台寺の住職・石橋泰道(松村達雄)の娘・朋子(竹下景子)に一目惚れした寅さんは、二日酔いの住職に変わって、見よう見まねで法事を勤め上げてしまう。そんなある日、飃一郎三回忌で、さくら夫婦は満男とともに岡山へ。相続をめぐる兄弟の対立もあり、すっきりしない博たち。しかも法要で読経をしたのは、なんと寅さんだった・・・ 第8作『寅次郎恋歌』で家庭の大切さを、第22作『噂の寅次郎』で人間のはかなさを、寅に教えてくれた飃一郎の法事で、岡山にやってきたさくらたちは、寅さんが坊さんになっているのでビックリ!という、もっともスリリングかつ喜劇的な展開となる。啖呵売で鍛えた説法は、なによりもありがたい効力を発揮し、寅さんは水を得た魚のよう。朋子の弟の中井貴一と、幼なじみの杉田かおるのエピソードを絡めつつ、朋子のために僧籍に入る決意までする寅さんの奮闘努力ぶりが描かれた、幸福感に満ちた一篇。

竹下景子さんの色っぽさ。やはり寅さんはマドンナのこれに尽きるわけですが、今回はワキの具合もとても良い。中井貴一さんと杉田かおるさんの若いご両人のやり取りも最高だし、寅さんの説法は思わずニヤリとさせられるし。

とはいえ、ちょっと解せないところもあります。

こちらのブログにもありますが、ちょっとあっさりしすぎ。
ちゃんと振られるでも、振るでもなく、ただぼんやりときっかけを失い、そのまま梨の礫。

これじゃ寅さん、粋じゃないよ。そこがいい!のかもしれないけど、ちょっと不満でもある。あっさりすぎる。竹下景子も、もうちょっと、なんとか、ならんのか!柴又まで来て、それで終わりでいいのかい?

……つい熱くなってしまいます。昭和58年公開、つまりあたくしの生まれた年だ。父と母も観たのかな、観てないだろうな。

投稿者 写楽斎ジョニー

都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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