辞書の「引き算」に注目しているのが面白いよね。

国語辞典って、こんなにも個性豊か!

学者芸人のサンキュータツオさんが代表的な国語辞典から食べ物に関する言葉を読み比べました。
これであなたも「国語辞典グルメ」に。

度々タツオさんがおっしゃっている「書いてあること以上に書いていないことに注目する」ってのは汎用性のある知識で、とても面白く感じます。

ボルシチの赤はなんの色?

位置: 539

ビーツの汁で色がつけてあるといわれると、なんか着色料の入っている体に悪い食べ物のような気もしてくる。っていうか、ビーツってなんだよ(第七版では「赤カブ」っていってたくせに)。

ふむ、確かにビーツってなんでしょうね。

赤カブとは全く違うらしい。ビーツはヒユ科、カブはアブラナ科。味も全然違うんだって。見た目はそっくりだけどね。

なぜ避けたがる? ”カラ”の音

位置: 840

忌み言葉でこうなったということか。
 これも最近知ったことだが、たくあんが 二 切れで出てくるのは、 一 切れだと「 人 斬り」、 三 切れだと「 身 を 切れ」に通じることから、二切れで出てくるらしい。武士に対する配慮かよ。

「おから」の項目。関西では「きらず」という、というのは『鹿政談』で知った知識ですが、理由はやはり「から」が「空」に通じるのを嫌ってなんだとか。

日本人って、結構、きにしいだよね。迷信みたいなのを大切にしている。言霊っつーやつかね。他の国でもこういう「忌み言葉」みたいなものはあるのかね。

『世界のタブー』って本もあるし、ちょっと読んでみようかな。

「最先端」から「ノスタルジー」へ

位置: 1,221

酒石酸! 具体的な名前が出てきてビックリした。酒石酸は、朝ドラの2014-15年のNHK連続テレビ小説『マッサン』などでも出てきたが、戦時中はカリウムなどと化合させて軍事利用された。もともとはぶどうやワインからよくとれるものとして知られている。こう記述されると化学の力ででき上がった体に悪い飲み物のように感じられるが、ラムネはまさに文明の産物だった。

ラムネの説明。そして今、ラムネはノスタルジーの文脈で消費されることも多いですものね。再現性のある話だなーと思います。クラシックカーとかも、そうなんじゃないかな。昔は最先端、ちょっと経つと燃費悪く壊れやすいので忌避され、そして今オシャレだということで再注目される、みたいな。

さくさく【副】 鎌倉時代の使い方が現代に復活?

位置: 2,814

しかも、オノマトペは日本でも時代によって使われ方が全然違う。たとえば「ずかずか(づかづか)」は、今は「ずかずかと土足で上がり込む」「ずかずかと心に入る」といった使い方をするけれど、昔は「のこぎりでづかづかと切る」のように、物を切る音に使われた。「キンキンに冷えたビール」のキンキンの使い方は2000年代に入ってから定着したし、「びしびし」は今は「びしびし鍛える」だけれど、万葉の昔は鼻水をすする音に使われた。言葉がコミュニティで使われていく中で意味や用法が変化し、生き続けていることがよくわかるのがオノマトペだ。

これは初耳。そうなんだね。オノマトペ面白い!のと同時に、どんだけ学習者には難しいんだ、とも思いますね。日本人でも数十年単位で使い方が変わる。こりゃ無理だね。

興味の幅を広げてくれる、素晴らしい本でした。

投稿者 写楽斎ジョニー

都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です