『老後貧乏にならないためのお金の法則』 挑発的なタイトルだけど、中身は結構しっかりしてる

タイトルは『老後貧乏』がデカ字です。
わざわざ、「おっ」と思わせるようにでしょうか。

こういう”煽る”タイトルをつけた本は好きじゃないんですよね。
そもそも趣味が悪いから。

確実に目減りする預貯金、実質減額されていく年金、物価の上昇―長い長い老後の生活資金はどんどん枯渇していきます!でも、大丈夫。資産運用から、年金・保険や相続財産の賢い活用法、住宅まで、今なら間に合う老後貧乏脱出法をやさしく解説します。

この本も、勧められて読んだんですけど、正直期待していなかった。
どうせトンデモ経済本だろ、と高をくくっておりました。

しかし、なかなかどうして、中身はちゃんとしてる。
書き方も、メリット・デメリットをしっかり書いてあって親切。
なんだ、こんな挑発的なタイトル、つける必要ないじゃん。

積立投資のデメリット

この手の本で、わざわざ省略されることが多いのがこの「積立投資のデメリット」。
どういうケースだと積立投資は損なのか、書いていないことが多いです。

でも、この本にゃちゃんと書いてある。

最初の打ちあがって、最後に元の価格に戻った場合、一括投資ならもちろん損益はとんとん。でも積立投資ではこんな値動きになると、最終的な資産は1608万円、つまり損をしてしまっているでしょ?
at page 63

これよ、これ。
デメリットを説明してこその金融商品だと思うので、この本、信用できるんじゃないかと思いました。

他にも、バリュー平均法の説明なども、他書よりも分かりやすかったと思います。

印象的なフレーズ

結構、いいフレーズあったんですよ。
例えば、NISAの話。

5年間持ちきって5年後の時点での目標達成を狙うより、目標達成すれば途中で売却した場合の成功確率が、ほぼすべてのケースで高かった
at page 110

とか、

「利益3割」でよいのであれば、必ずしも株式に投資しなくても、日本債権、外国債券、4資産分散(日本株、日本債権、外国株、外国債券の均等投資)などリスクを抑えた資産配分でも、ほぼ達成出来ています
at page 109

とか。

なかなかソソられること言いますね。
あたくしも、ちょっと4資産分散投信の割合を増やしてみようかと思いました。

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