『er-トイアンナの素顔 大人気ブロガーが教える”愛とキャリア”のお話』 知的女性に手取り足取り教えてもらいたい願望マックス

大人気ブロガーさんの本。キャリアウーマンに詰められたいタイプのあたくしにとっては性的にも知的にも興奮する本でした。

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 多くの女性たちの支持を得ている、大人気女性ブロガーのトイアンナ。
2014年に開設してから、またたく間に大人気となったブログ『外資系OLのぐだぐだ』(現『トイアンナのぐだぐだ』)は、つねに「女であること」の視点から、あらゆる話題に対する斬れ味するどいメッセージを発信。
単に女性のキャリアや恋愛の話題だけでなく、女性の生理や性暴力などの問題などもけっして避けて通ってはいけないというスタンスを貫いているブロガーです。
女性差別と闘うときは、けっして「男性優位」をバッシングするものではなく、「社会のここがおかしい」という問いかけにつながっていることも多くの共感を得る理由なのかも……。
ここに出てくる内容は、まさに「トイアンナの素顔」と言うべきメッセージばかり。本当のトイアンナを知ることができる一冊です!

30そこそこ、つまり同世代の人間が書いているとは思えないほど洗練された言葉選びとリズミカルな言葉紡ぎ。
これで仕事もできるってんだからすげぇなぁと思うしかありません。

自分が仕事に生きられないせいか、やたらとキャリアウーマンに憧れがある小生。
だからこそ、この手の本にはそそられるのかも。

 そう「こんな男のL●NEはありえない」「一回目のデートでプロポーズとか頑張りすぎでしょ」といった話題は、あまり仲よくない子との話題なのだ。
ではなぜ、こういう話題が出やすいのか?
じつは、女性が話題で振る「○○ってありえない」トークは、8割の人間が「そりゃないわ」と思いそうな内容を選んでいることが多い。
逆を考えれば、「好きなテレビ」「好きなファッション」などの諸々は「好き」という、話題が合う確立の低い内容の刷り合わせである。
こうして列挙すると、なぜマウンティングが生まれる土壌があるか伝わったと思う。
1割の「好き」より、8割の「ありえない」は共通点を見出しやすい。そのためにジェンダーをダシにして、共通の敵を作っているだけである。
at location 564

「女って悪口ばっか言うよな」という男性的あるあるのアンサーがこれ。
すごい切れ味。まさにこれですな。

独裁国家が過剰に敵国を吊し上げ挙国一致するかのごとく、女性は仮想の共通的を作ることで団結するという。
この説明は男にも分かりやすすぎるし、同じこと、男でもやるやついるわ。

 大人世代へ疑問を持たず、親のやり方で幸せに生きてきた子どもは「そんなもんかな」と従来のやり方へ追従できるかもしれないが、親の関係が良好でない家庭で育った子どもや、ネットなどで「失敗例」をたくさん見てきたいまの世代は結婚や育児がリスク債、しかもかなりハイリスクな債券であると感じ始める。
そして「結婚や育児は幸せになれるかの投資としてハイリスクだ」という心情をありふれた単語である「コスパ」で語り始める。
at location 651

「結婚はコスパ悪い」に対するアンサーね。
確かにこういう考え方する人もいるだろうな、という程度の賛同ではあるものの、溜飲を下げるに十分な、共感をせざるを得ないような、無駄のない文章。
素敵です、こういう文章書ける人。

個人としては20代前半から結婚したくてしょうがなかったおじさんなので、まったくこの手の話は蚊帳の外でつまらないのですが。
それでも面白く読めました。

ちきりんさん同様、この手のブロガーさんの文章は本当にソリッドで味わい深くて思慮に富んでいる。
売れるのも分かります。既存の文学では癒やされない部分に彼女らが手を差し伸べているんだろうなぁと、思う今日このごろであります。

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