決めつけられるのは不快ですね。

なぜ女たちは思いもかけないところで不機嫌になるのか? “女の機嫌”は男にとって永遠の謎だ。だがこの謎は、脳科学とAI研究でいとも簡単に解き明かすことができる。女性脳は共感のため、男性脳は問題解決のためにことばを紡ぐ。だから両者はすれ違い、優秀な男性脳ほど女を怒らせるのだ。女性脳を知り、女の機嫌の直し方がわかれば生きるのがぐっと楽になる。すべての男たちに贈る福音の書!

主語がデカすぎる時点で、この本の正確さ・精緻さが分かりますよね。

思うに、この手の本って「儲かる!」とかと一緒で、全人類共通の絶対じゃないんですよ。
あくまで自己責任。ただ、それだとタイトルとして弱すぎるので、タイトルはやっぱり強めの言葉にしちゃう。

結果、「一般論かもしれないけど、おれの場合には当てはまらなかった」になるんですよね。そして問題は「おれは当てはまらなかった」によって評価がゼロになっちゃう。だって、「儲かる」系の本とか「モテ」系の本って結果がダイレクトに評価につながるでしょ。小説とか文芸なら、「おれはハマらなかったけど、そういう見方もあるよな」で割と簡単に片付けられるのに、この手の本は結果が9割でしょう。

著者?編集者?にはもうちょっと精緻な文章を求めたかったな。

第一章 脳には性差があるのか

位置: 144

 研究室の帰り道、ふと灌木の脇にしゃがんで「 金木犀 は高く香るけど、 沈丁花 は低く匂うわね」とつぶやいた先輩の美しい横顔を、私は今でも思い出す。私たちは、薄闇の中で、ただ静かに共感しただけだった。それで十分だった。

ここの文章、好きだなー。
まさに、それで十分。完璧な世界。完璧な思い出。

位置: 172

女性脳の真理演算を推進するためには、共感してあげること、これに尽きる。「あ~、わかるよ、彼はそういう口を利くんだよな」「そうだよね、きみは、そういう気持ちだったんだよね」なんていうふうに。そのうえで、「きみも言うねぇ」なんて、ちょっとからかうくらいが、いい感じ。
 まとめると、女性脳は、ことの発端から、時系列に経緯を語りながら、そこに潜む真実や真理を探り出している。共感によって上手に話を聞いてもらうと、この作業の質が上がる。そうして、話し終えるころには、きっぱりと結論が出ているのである。

共感がガソリンだ、ということ。本当かよ、と思うけど、そうかもしれない、とも思う。
「君も言うねぇ」は良い相槌かもしれませんね。

位置: 212

欠点も含めて愛し抜くのだから、男の愛のほうがよっぽど深いと思うのだが、欠点を指摘されると愛を疑うのが、女性脳の 常套手段である。

「どんなときも味方であってほしい」というのが女性脳、なんだそうな。
まず「女性脳」という括りが雑よね。身体的な性とどれくらい一致しているんだろう。それについての説明はまるでない。本当に「あくまで参考程度で」考えるしかない。本気にするわけにいかない。

位置: 217

「義理に命がけ」の 任 俠 映画は、多くの女にはさっぱりわからないが、男たちには響くはずだ。この脳の持ち主なのだもの。

いや、あたくしも、あんまり好きじゃない。だから、主語がでかいんだって。

位置: 225

このため、経緯を語りだしたときには、気持ちよく着地までもっていくしかない。「いきなり結論」「いきなり問題解決」は、対話の破綻を意味すると心得よう。

心得ます。確かに、そういう経験、何度もある。

位置: 229

「なんだか、腰が痛くて」と妻に言われて、いきなり「医者に行ったのか」なんて返していないでしょうね?  女性にとって、これはかなりつらい返しになる。
 もちろん、正解は「共感で返す」である。共感のコツは、相手のことばの反復だ。「腰が痛いのか。それはつらいね」と受けるのが正解。

これ、経験あるなー。あんとき、妻はがっかりしたんだろうか。今さら聞けないな。
ただ、今後は「共感で返してみよう」と思うくらいの分別はあたくしにもあります。

位置: 243

実は、女性脳は、「怖い」「ひどい」「つらい」などのストレスを伴う感情が起こるとき、そのストレス信号が男性脳の何十倍も強く働き、何百倍も長く残るのである。そして、共感してもらうと、その余剰な信号が沈静化するようにできている。

「女性脳」なるものが何だか抽象的すぎて、話が入ってきません。うちの妻は「女性脳」なのか。まずはそこを明らかにしたいんだけどね。

位置: 264

というわけで、「感情が過剰に働き、その余剰ストレスが共感されることによって解消する」こと。これは、女性脳に授けられた知恵創出のれっきとしたメカニズムである。

共感、というのが何よりも大切だというのが本旨なんですね。とりあえず受け入れて試してもいいでしょうね。あたくしも随分共感は苦手な方だと自覚はあるので、まずは共感し時が分かるようにしないとね。

位置: 353

「女は○○ができない」「男は○○ができない」などと批判的な文言を言い放つのなら、それがあるからこそ存在する才能のほうもしっかり書ききるべきだ。そうして、男女が互いを敬愛し合えるツールとしての男女脳本に昇華させなければ、この世に、「脳の男女差」という知見を出す意味がない。いや、意味がないどころか、女性や男性がそれぞれに長けた(とされる)領域から異性を締めだすエクスキューズになりかねない……そんなふうに案じて、2003年、私は最初の男女脳本を書いた。

なるほど、筋はわかりやすく、それこそ共感できます。

ただ、「そもそもそれはステレオタイプを助長するだけでは?」という自制は働かなかったのか、疑問です。無理やり作られたいびつな「知見」、本当にそれ必要?

位置: 504

このため、娘を持つ女性によくアドバイスするのは、女の子には、四歳を過ぎたら、女友達として遇するべき、ということ。「早く寝なさい」のような、〝上から目線〟の命令語は、もう通用しない。女友達相手のように「早く寝る子は、美人になるんだって。早く寝ない?」というふうに口をきくと、ことはスムーズだ。

こういうこという人に聞きたいのは、「じゃあおたくの親子関係はさぞ良好なんでしょうね」ということ。意地が悪いかな。でも、最初から最後まで決めつけが強い。人間関係は千差万別、だから一時が万事ではないわけだ。そしてその「一時」が各自にとってかけがえのないほど大切。だから、概論はときに罪深くなる。

位置: 526

 しかし、私の言い分を聞いた父は、きっぱりとこう言ったのだ。「どっちが正しいかは、俺は知らん。だが、おまえに言っておきたいことがある。この家は母さんが幸せになる家だ。おまえが正しいかどうかは関係ない。母さんを泣かせた時点で、おまえの負けだ」
 私は、心底びっくりして、次に 清々しい気持ちになった。ネガティブな感情はいっさいなかった。だって、このときの父は、最高にかっこよかったもの。私は、ただ、「私も早く、自分が幸せになる家を持とう」と思っただけ。

気持ち悪い引用。エピソード自体は「妻思いだね」と思うだけだけど、これを引用して伝えたいものが気持ち悪い。「私の父のような男になれ」ってこと?この辺の引用の仕方はとても品性に欠けるように思いますね。

これが最適解だとは、あたくしは思えない。理屈は理屈、共感は共感。
妻に共感を与えることは良いかもしれないが、娘の理屈を排除する理由にはならないだろう、と思います。

娘の理屈は正しいよ、と伝えるのも父としてありなのではないか、と思いますね。

位置: 536

 今、私が、周囲の男子たちに、彼らの所業に関係なく、無邪気な好意を抱けるのは(優しいことばひとつ言えない夫に、「私のことが大切すぎて、ことばにできないのね」と本気で思っていられるのも)、父の刷り込みのおかげである。
 父は、きっぱりと母を守り抜いたことで、娘を生涯、守ってくれることになったのだ。

素晴らしいお父様だったのね、自分もそう言ってもらえるような父になりたい。

位置: 584

 脳には、明らかに性差がある。これを認めてしまったほうが、日々の暮らしはずっと楽になる。

性差と個人差、どっちのほうが大きいのかな。それを説明してほしかった。

位置: 631

 脳の性差を語る者は、「今の見解」を絶対的なものとして決めつけるのではなく、「現時点で比較的有用な見解をもって、今目の前にあるコミュニケーションギャップを解決する立場」にあることを自覚すべきなのだろう。研究者ではなく、実践的探究者でなければならない。

自覚的に「主語をデカく」してるんだね。分からないでもない。
ただ、その態度はとても不快に感じますね。雑!

第二章 女性脳とはいかなる装置か

位置: 652

女性たちの口にする「カワイイ~」を、男性たちは「何が可愛いのかよくわからん」と言ったりするが、あれは、「可愛い」という評価を伝えることばじゃないのだ。「私、心が動きました~、あなたも動いた?」というほどの意味なのである。

なるほど、分かりやすい。じゃあそう言ってくれよ、というのは「分かってない」んだろうな。

位置: 658

 イタリア女性だって、「 Che carino!」(なんてかわいい)、「 Che interessante!」(なんて興味深い)を連発している。昔からある、世界中にある「共感を呼びかける」ことばたち。

そういうもんなんだな。素直に納得。

位置: 715

亭主の悪口を盛大に言いあったって、ここでストレスを解消しあい、「亭主の扱い方」(もとい「亭主の機嫌を悪くしない方法」)を培いあっているのである。ありがたいことじゃないですか。

そうだね。

位置: 728

無理して共感するか、共感をしないでからまれるか。男は、そのどちらかを選ぶしかない。

はい、そうかもしれないね。そしたら無理して共感するしかない。

位置: 821

女は、察する天才でもある。
 理由は、臨機応変力と同じ。もの言わぬ赤ん坊を育て上げてきた人類の女性たちの、大いなる才覚である。

自覚的にやってるんだろうけど、女性が赤ん坊を育ててきたことと、その才覚が女性特有なことの因果関係が(略)

位置: 927

 え~い、めんどくさい、そんなの勘でできるじゃない、と言いそうになって、そうか、それができないんだ、とあらためて気づいたのである。
 私たち女性は、トイレットペーパーの個数なんて、いちいち数えなくても、別件で収納棚を開けたときにちらっと見た画像で把握している。で、いちいち心がけなくても、残りが少なくなってくると、スーパーの売り場を通りがかったときに、安売りのトイレットペーパーと目が 合う のである。

確かに、あたくしもそういうところある。勘が働かないジャンルは徹底的に働かない自覚があります。

「私たち女性は」にカチンと来るけど。トイレットペーパーの個数なんてのは、単純にそこへの導線を通る回数だと思うんだけどな。女だけの能力にするには早計だと思いません?

位置: 946

人工知能が最後までとって代われないのは、安売りのトイレットペーパーとうまく目が合う、主婦の才覚である。人工知能に負けないのは主婦であり、母である人の脳だ。

学者らしくない、根拠ゼロの意見。こういうのは持論の信憑性も落とすと思うんだけどな。

位置: 954

それと、動物学上、育児をするオスは、生殖ホルモンが出にくくなるという。男らしさを奪われる可能性も否定できない。

マチズモ肯定派女性、ってことかな。育児を女だけのものにしたいのかな。
あんなに楽しいこと、男性には教えないほうが良いってこと?

育児をしないほうが男らしい、というなら男らしさなど不要。

位置: 990

少女漫画は、依怙贔屓の連続。「何のとりえもない、普通の容姿の私に、テニス部のキャプテンで、生徒会長で、お金持ちで、超イケメンの白鳥くんがなぜか夢中」「弾きたいように弾いただけなのに、ピアノだってたいして好きじゃないのに、なぜか巨匠に見いだされて、私だけウィーンに留学」みたいな、何の根拠もない勝ち方をする。

少年漫画だって、と言いたいが、今のところ「なろう」が一番の例となるかな。「努力しないでNO.1」系の本は男女問わず人気だよ。

位置: 1,003

「男とは、週のうち半日は使いものにならない生き物である」というのは、多くの妻たちの共通見解である。土日休みの夫なら、土曜日の午前中いっぱいはほぼ使えない、と妻たちは嘆く。

人間に「使える・使えない」という概念を当てはめる不遜さを、この先生は知らないのかな。本書で言っていることは有用なのに、こういうところでマイナスが大きい。時代遅れの先入観をさも当たり前のように語る害悪に、無自覚なのかしら。

位置: 1,120

 男女の脳では、「検討する」ということばの意味が違う。
 女性脳にとって、「検討する」とは、感じ尽くすことだ。その商品を使うときの、あらゆるシーンを一瞬のうちに想起する。

そもそも論理ではない、ということか。ちょっとスピがかってる、と思うのは男性脳だからだろうか。感じるってのは大切だが、感じ尽くすっていうと急に胡散臭くなる。

位置: 1,168

あー、ウルトラマンの妻なんて、絶対に嫌だ、と、女性たちは口を揃えて言う。

そんな女性みたことないけど。ウルトラマンとその妻のことを一瞬でも考えている成人女性は極めて稀だと思うんだが。

位置: 1,197

「なんだか、腰が痛くて」「風邪ぎみみたいで」なんていう体調不良を訴えるセリフへの返しも天才的。「え、そうなの? 大丈夫なの? 大事にしてよ」と身を乗り出してくる。そのあとに、「カラオケで、張りきりすぎたんじゃないの?」と、ちょっといじる。いじるってことは、相手に関心があることの証しだから、十分な共感のあとのそれなら、けっして悪い気はしない。
 イノッチの有働さんいじりはさらに高等テクニック。「夫婦はスキンシップが大事」という話題のときには、有働さんが「私は、誰にもさわってもらってないですけどね」と自虐ネタを言ったとき、イノッチがすかさず有働さんの手の甲をぺしっと叩き、有働さんが「これはスキンシップじゃなく、叩いてるんでしょうが」というツッコミを返して、絶妙のコンビネーションを見せていた。

さすがの好感度である。これは間違いなくモテ男の所業。あたくしには縁遠い。しかし見習いたい。
ちょっといじる、の程度を見極める必要があり、これがなかなか難しいだろうけどね。

位置: 1,246

 よーく、覚えておいてほしい。女性から何か提案があったとき、いきなり問題点を突いて、一刀両断にしないことだ。

ほぼそうやってがっかりされてきた人生である。

位置: 1,275

みんなで営業成績を喜び合っているそのとき、彼女の直属の部長がやってきて、「半年前の、きみのあの気づきがよかった。あれは、きみならでは、だったね」と声をかけてくれたのだそうだ。

これもモテ男の所業。

ただ、言って様になる生き様の人と、そうでない人がいる。
自分は……ねぇ。

位置: 1,284

理由が、ちょっとふるっていた。ある日、彼女は、編集長に叱られたのだという。「きみ、ここ、漢字でいいの? カナにしたほうがいいんじゃないか。きみは、こういうセンスが抜群なのに、気を抜いただろう」

これも、人を選ぶだろう。
ふさわしい人間になりたいものだ。

位置: 1,289

過去時間をねぎらうこと。
彼女が心を尽くしていることに気づき、ことばにしてあげよう。

プロセスを評価しよう、ってことか。そのほうが嬉しい人もいるってことだね。でも、それって脳の性差なのか?

位置: 1,292

「梅雨が明けたら、美味しいビールを飲みにいこう」「寒くなったら、ちゃんこ鍋を食べにいこう」などと、少し先の楽しみを与えてあげるのだ。

確かに、それは大切。でも、それって別に女性に限らないと思うし、「与えてあげる」という言い方も……な。

位置: 1,302

そんな女性に、「今だから言うけど、最初の提案、あれはよくなかった」なんてダメ出ししたら、プロセスから知識を切りだす演算が破綻して、ひどく混乱してしまう。どうしていいのかわからなくなってしまうくらいの落胆ぶりで、「だったらいっそ、結果も悪けりゃよかった」と思って涙が出るくらいだ。
 女性にダメ出しをするなら、その場で、が一番。結果ダメだったときのダメ出しは、いくらでもOKだ。

位置: 1,312

女性にダメ出しをするなら、その場で率直に、または、結果がダメだったときに。

それも別に性差というより個人差ではないかな。「今だから言うけど、あれは駄目だった」と言われて嬉しい人は少ないでしょう。その場でダメ出し、というのも個人差じゃないかな。男女問わず、プライドが高い人はみんなの前で言われたくない、というのがあるだろう、とかね。

位置: 1,314

過去の一点を否定することで、すべてがひっくり返ってしまうのは、プライベートでも同じ。女性に「今だから言うけど」は、絶対に言ってはいけない。

誰にだって、「今だから言うけど」はわりとNGワードだと思う。笑える話ならいいけどね。

まとめ

筆者の決めつけが強烈で、また精度の低い補助線の引き方が気になりました。
ただ、人生の補助になる考え方もありました。今後の人生に役立てたいですね。

投稿者 写楽斎ジョニー

都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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