艶噺「半分だけ」

過ぎたるは及ばざるが如し、なんてぇことを言いますが、ナニってぇのもやり過ぎは毒だそうで……
ある夫婦、若いだけあって夜の仕事もせっせとこなします。
「おい……」
「はい……」
で、一勝負。
「ねぇ……」
「うん……」
で、もう一勝負ってなことになります。
「おい」「はい」「ねぇ」「うん」ですから、こりゃあ身が持ちません。
だんだんだんだんと顔色が悪くなってくる。目がくぼんで、顎が尖って参ります。あるとき、一緒に医者にかかった。
「こりゃぁ、ちと過ぎますな。すこし、控えてください。」
「控えるってぇと」
「せめて、今の半分。さもないと、命に関わります」
お医者さんにそう言われたんじゃあ仕方ありません。半分にすることを二人で誓います。そんで夜。
「ねぇ……」
「うん……」
てんで、また始まる。半分ったって、回数を半分にする気は毛頭ないのが若い証拠。
亭主は、手前のナニの半分だけ入れます。
「お、おまいさん」
「へへ、頭の半分だけ入れたんだ。これなら約束を破っちゃいねぇ。」
すかさずおかみさん、亭主の腰を抱きしめて、ぐいと半分入れちまった。
「おい、約束が違ぇじゃねぇか。」
「違いませんヨ」
「だって、半分だけ使うんだろ?」
「ですから、根本の半分だけ、いただきます。」

エロい小噺が続いております。小話か。
こういうの、好きなんですよねぇ。

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