黒澤明監督『生きる』感想 君の活気が羨ましい

志村喬の熱演。

市役所の市民課長・渡辺は30年間無欠勤、事なかれ主義の模範的役人。ある日、渡辺は自分が胃癌で余命幾ばくもないと知る。絶望に陥った渡辺は、歓楽街をさまよい飲み慣れない酒を飲む。自分の人生とは一体何だったのか……。渡辺は人間が本当に生きるということの意味を考え始め、そして、初めて真剣に役所の申請書類に目を通す。そこで彼の目に留まったのが市民から出されていた下水溜まりの埋め立てと小公園建設に関する陳情書だった。この作品は非人間的な官僚主義を痛烈に批判するとともに、人間が生きることについての哲学をも示した名作である。

名作かどうかはこっちが判断しますけど、間違いなく名作。

志村喬の熱演もいいし、伊藤雄之助の顔もいいんだ。まさにメフィストフェレス。
公務員とかそういうのに限らず、じゃあお前生きてるのか?と言われると言葉に窮する。そんな人間の一人として、肝に銘じておきたい作品ではある。

大いにやるぞ!渡辺くんに続け!

最後の葬式の場面は実にユーモラスでいい。人物の顔のアップがまたいいんだ。役者の顔に芸が宿ってる。

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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