原一男監督映画『ゆきゆきて神軍』感想 自分の頭でしか考えない

大学生以来だろうか。

ドキュメンタリー映画監督の原一男が、過激な手段で戦争責任を追及し続けるアナーキスト・奥崎謙三の活動を追った傑作ドキュメンタリー。神戸市で妻とバッテリー商を営む奥崎謙三は、自らを「神軍平等兵」と名乗り、「神軍」の旗たなびく車に乗って日本列島を疾駆する。ある日、自身がかつて所属していた独立工兵第36連隊で、終戦後23日も経ってから敵前逃亡の罪で2人の兵士が処刑されていたことを知った奥崎は、その遺族らとともに真相究明に乗り出す。時には暴力も辞さない奥崎の執拗な追及により、元兵士たちの口から事件の驚くべき真実と戦争の実態が明かされていく。1987年の初公開時は単館上映ながら大ヒットを記録。第37回ベルリン国際映画祭でカリガリ映画賞を受賞するなど、国内外で高く評価された。戦後75年、奥崎謙三生誕100周年となる2020年の8月、全国のミニシアターでリバイバル公開。

当時はマイケル・ムーアが流行ってましたからね。そのマイケル・ムーアをして、「最高のドキュメンタリー」と言わしめた本作とは?という気持ちで観た、ような気がする。

今観ると、またちょっと違う狂気を感じますね。
奥さん、監督も含めて、徐々に奥崎の狂気に魅せられていくのを感じます。
また、タイトルも出色。口が気持ちいい。

カニバリズム、という言葉もこのときに知ったんじゃないかな。

自分の頭で考える、というのを突き詰めるとこうなるのかな、という恐怖を感じます。他者を思いやる気持ちも大切だ。ときには真実よりも大切だ。日和見かもしれんが。

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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