祖母が死にまして
祖母が、身罷りまして。
享年85歳でありました。現代としては普通の年齢ではありますが、往生であったように思います。
最後は苦しそうでしたしね。
亡くなって、ややあって、通夜に葬式となったわけなんですが、実はあたくし、今まで葬式とはあまり積極的にかかわらずに済んできた幸せ者。
身内に死者が出なかったんですね。
出ても、えらい遠くて参加しなくていいとか、既に産まれる前に亡くなっていたりとか。
そんなわけで、生涯初の遺族側の席に立つことになったのです。
葬式は生きている人のためにある
よくそういうことを言いますが、まったくその通りだと思います。
供養のためでもありますが、やっぱり遺族側の気持ちの整理だとか、切り替えのためだとかってのが大きいですな。
じいちゃんも寂しそうだったし、遺族もみんな泣いてました。
変な言い方だけど、良い式でしたね。
参列者はけして多くはないけど、祖母が丁寧な人間関係を作っていたことが伺い知れましたから。
そういう意味で、とても良かった。
んで、全てが終わって会食なんですが。
子供がいることでサイクルに組み込まれ得る
要はね、小さい子供のいない葬式は、どこか「死」が浮き出るんですよ。
みんないずれ死ぬしね。そのことが全面に出る。
いわば、「死」のみが突きつけられる感じになるのです。
しかし、小さな子供がいると、受ける印象がぜんぜん違ってきます。
今回は、うちのも含めて5人になったんですが、そうすると不思議なくらいに、「死ぬこと」が連鎖の一貫になるんです。そこに強い「生」があることで、「死」と「生」が単なる順番で、逆らえない抗えないサイクルの一貫にすぎないことがわかるんです。
だから子供が大事。
丁寧な人間関係を築いてきた祖母に、しっかりと5人の曾孫がいて、みんな元気にはしゃいでる。
いいじゃないですか。それでこそ人生!と言いたくもなります。
自分が死ぬ時、そこに子供がいてほしい。
だからあたくしは子供を作ります。とりあえず二人目を頑張りたいです。
ねぇ、奥様。
あ、ダメ……?
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