ラジオ『ヘンな論文』 飯倉先生のお話が超面白かった

敬愛するタツオさんのラジオ特番が放送されました。

2015年05月17日の記事 | サンキュータツオ教授の優雅な生活

著書『ヘンな論文』のなかから選りすぐりの学者3名にお越しいただいて放送されたこの番組。
あたくしが一番冠名を受けたのは「河原町のジュリー」について書かれた飯倉先生のお話でした。

実は「河原町のジュリー」のように、”大会社の社長がお金に飽きてホームレスやってる”みたいな話はよくあることで、いわゆる「よくある世間話のパターン」なんですって。「わかりやすい落とし所の話」とでもいいますか。

そうすることで、私達は勝手に河原町にいたホームレスをカテゴライズする。そうすると納得できて気持ちよくなる。
よくある「分かった気になる」というやつですかね。この「分かった気になる」というのが厄介ですね。「分かった気になる」の悪いところは気持ちいいこと。

東京ポッド許可局的に言うと、「美談」と同じですよね。タツオさんも番組中にすかさずおっしゃってました。
美談こそ疑え、ってね。良い話の中には必ず恣意的なものが入っている。

落語で言うなら左甚五郎ものでしょうか。ああいうのは、疑わないといけない。ま、落語はかなり寓話なところがあるので、疑ったって仕方ない、誰も得しないところも多々ありますけれどもね。