『安倍官邸とテレビ』 どうもきな臭い……

たまには真面目な本でも。

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安倍官邸は、時にはハードに、時にはソフトに、さまざまな手管を駆使しながら「免許事業」であるテレビ局を揺さぶり続けている。NHK人事への「介入」、選挙報道に対する「お願い」、番組内容に関する呼びつけと事情聴取、各局経営幹部との頻繁な会食、総理出演局の露骨な選別、放送法の解釈をめぐるBPOとの対立、スポンサーへの圧力を広言する議員、「キャスター個人攻撃」の意見広告、「電波停止」に言及する大臣――などについて解説し、政権に翻弄されるテレビ報道の実態を示す。

基本的に政治に疎いあたくしでも、最近の安倍自民への不信感は募るばかり。
政治信条的に好まざるところはありましたが、それ以上に、最近はどうも、許しがたいことが多いように感じます。

テレビへの圧力もその一つ。

位置: 613
長井氏とともに番組を担当した永田浩三・武蔵大学教授(当時、担当プロデューサー)は、のちに、長井氏の発言が事実だとしたうえで、安倍氏が放送総局長を呼びだして言った言葉は「只では済まないぞ。勘繰れ」であり、「〝作り直せ〟と言えば圧力になるから〝勘繰れ〟と言ったのだ」と放送総局長が明言した――と述べている。また永田氏は、上司から「海老沢勝二会長の指示があった」と聞かされたことも明らかにしている。

流行りの言葉でいうなら「忖度しろ」でしょうね。どうも法治国家にそぐわぬ「信条>法律」がまかり通っている気がします。

位置: 619
朝日新聞の報道を否定するNHKは、午後七時からの「ニュース7」で、「朝日新聞虚偽報道問題」と題して、連日一〇分以上にわたって朝日新聞を非難する報道を行なった。特に、朝日新聞の取材対象となった元放送総局長が二〇〇五年一月一九日に「朝日新聞の記事を全面否定する記者会見」を行なうと、その会見の模様、NHKから朝日新聞社への公開質問状の紹介、安倍氏と中川氏の記者会見などを編集して、繰り返し放送した。NHKが自己を正当化するためにニュース番組を使用するのは、きわめて異例のことであった。

別に朝日新聞の肩をもつわけじゃないけど、NHKの受信料は払いたくなくなるよね。

位置: 1,116
二〇一四年一月二五日、籾井勝人新会長の就任会見は異例の展開を見せた。記者の質問に対して、籾井氏が「個人的見解」をとうとうと述べたのだ。  従軍慰安婦問題について「今のモラルでは悪いことだが、戦争地域にはどこにもあった」とし、ドイツ、フランスの名をあげ、さらに「なぜオランダにまだ飾り窓があるんですか」と発言。尖閣諸島・竹島などの領土問題については「国際放送で日本の立場を主張するのは当然。政府が『右』というものを『左』というわけにはいかない」。特定秘密保護法については「国会を通っちゃったんで言ってもしょうがない」などと発言した。

息がかかってるねぇ。安倍さんて、結構優秀だとは思うんですよ。旗から見ていて。ただ、周りの人のチャランポラン感が凄い。平気でこういうことを言えちゃう人、筆頭は麻生太郎さんですけど、が側にいながら、安倍さんはよく運営出来ているなぁと逆に感心しちゃうレベル。本人の腹ん中も、結局こういうことを思っているのは間違いないでしょうけど、安倍さんはちゃんと政権を握っていられるように色々考えている人だなぁとは雑感。

最近、つとに見逃せないことが政治の世界に多くてモヤモヤしていたんですが、それをスッキリと整理してくれました。たまには真面目な本も読まないとね。

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