引っ越しを考えています。
今までは2DKだったのですが、手狭になり、また、客室も欲しいという話にあり、一気に3LDKの部屋を借りることにしました。
とんとん拍子で話が進み、たまたま近所にいい物件があったので、そこに決定。
家賃は少し弾みましたが、それでも納得の3LDKです。
3LDKといえば、普通の家庭が住むにしてもそこそこの部屋。
まさかそこに、31のあたくしが、家族を連れて住むことになるとは。
お釈迦様でも気がつくめぇ。なんてね。
引っ越しの準備をしていると、意外なことに気づくものです。
昔の卒アルを読んだり、昔の本を読み返してみたり。
かつての恋人の文なんぞを見つけて妻と気まずい気分になるのも、ご愛嬌でしょう。
そんな中、あたくしはふと気づいたのです。
のほほんという顔で、いくども引っ越しを乗り越えている猛者が、この家にはいくらでもいるということに。
人形のエルモ、小さめのスチールラック、ぐい呑み、高校生の時に買ったヘッドフォン……。
いくども捨てられそうになりながら、それでも捨てられずに生き残った奴らたちです。
あいつら、本当にしぶとい。
他の良い物があったとしても、とりあえず「壊れるまでだから」なんつって使い続けちゃったりして。
思い入れの問題かと思うけれども、そんなに思い入れのないものも混じっていたりするんですよね。
スチールラックとか、何の感慨もないのに。
それでも残るあいつらを、あたくしは尊敬します。
自分も、あんなふうに、居たいものだと思わざるを得ません。
最新記事 by 写楽斎ジョニー (全て見る)
- スチュアート・ハグマン監督映画『いちご白書』感想 - 2024年10月10日
- トム・シャドヤック監督映画『パッチ・アダムス』感想 ロビン・ウィリアムスのお涙頂戴! - 2024年10月8日
- ガルシア・マルケス著『百年の孤独』感想 10年ぶり2度目。しかし不思議な話だ - 2024年10月6日