池上彰著『学校では教えない「社会人のための現代史」』 さすがに知識が詰まってる

池上彰さん、いいですよね。
知識の伝達者として、ものすごく平易に色々なことを喋ってくれる。
テレ東の番組も毎週録画しています。

高かったですけどね、買っちゃいました。
もちろん、その分の知識は入ってましたが。

ポルポトの話とかすごくわかりやすかった

ポル・ポト政権は、特異な政策を実行に移します。通貨を廃止したのです。紙幣は紙くずになりました。資本主義経済から共産主義経済への移行を、通貨の廃止によって一気に進めようとしたのです。  宗教は禁止され、仏教寺院は破壊されました。仏教国カンボジアで仏教が禁止されたのです。  さらに学校も廃止されました。ポル・ポト政権は、徹底した知識人狩りを実行しました。国民は指導者の指示に従えばいい存在であり、自分の頭でものを考える知識人は不必要というより邪魔な存在でした。ポル・ポト政権下では肉体労働こそが尊いものとされました。知識人を養成する学校も目の敵にしたのです。教師も殺害されました。眼鏡をかけていると、知識人として殺害の対象になったほどです。知識人を抹殺するため、海外の留学生も呼び戻して殺害しました。驚くべき蛮行が繰り広げられたのです。  共産主義は全員が平等。国民は黒い綿の農民服を着せられ、共同農場に所属しました。  子どもたちは5~6歳で家族から引き離され、「国家の子ども」として教育されます。恋愛は認められず、国家が決めた相手と結婚するしかありませんでした。  ポル・ポトの共産主義は、中国の毛沢東方式でした。農業では人海戦術でダムや堤防を建設しました。コメの生産量増強は「革命的情熱」があれば可能だと主張されました。まさに中国で大失敗した大躍進政策そっくり。毛沢東の思想を理想化したのです。  このような非科学的な農業政策がうまくいくはずはありません。素人が造成したダムや堤防は簡単に決壊し、農業生産性は著しく低下します。

これなんかSFでいうなら完全にディストピアですよね。
サイコパス的、とでも言えます。すごい、実際に実行した人がいたんですね。
おそロシアどころじゃない。メガネかけたら殺害されるとか、あたくし中学生には死亡ですよ。

示唆に富んでいる

自国の都合で他国に手を突っ込むと、結局は自国に難題が降りかかることがある。各国とも、これを繰り返してきたのです。こうした愚かな歴史を知ることで、少しでも失敗を繰り返さないようにする。これが、現代史を学ぶ意味なのです。

これなんか、池上さんが本当に言いたいことですね。
示唆に富んでいますねぇ、素敵な発言。いい大人です。

『老兵は死なずただ消え去るのみ』はマッカーサーだって

知りませんでした。このフレーズはただ有名ですけどね。

ウィキペディアによると

遠くにある古ぼけた食堂で、俺たちは一日三度、豚と豆だけ食う。ビーフステーキなんて絶対出ない。畜生、砂糖ときたら紅茶に入れる分しかない。だから、おれたちゃ少しずつ消えていくんだ。老兵は死なず、ただ消え去るのみ。二等兵様は毎日ビールが飲める、伍長様は自分の記章が大好きだ。軍曹様は訓練が大好きだ、きっと奴らはいつまでもそうなんだろう。だから俺たちはいつも訓練、訓練。消え去ってしまうまで。

という歌を文字って、自分の退任演説のときに述べたんだとか。

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