立川志の輔独演会 『「大河への道」伊能忠敬物語』 感想

たった今、聴いて参りました。いやー、唸った、唸った。

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最初は前座さんが出て、それなりに話して、それから2時間以上、ずっと語りっぱなし。
すんげぇ体力です。

お年を召していらっしゃるなんて考えが全くつかない。
もう素晴らしいの一言。

2014-05-29 20.48.50

演目は『「大河への道」伊能忠敬物語』。
はじめて聴きましたが、いやー、大作ですな。

志の輔師匠の創作といえば、『みどりの窓口』だとか『忠臣ぐらっ』だとか。
その創作力もずば抜けていますが、これだけの長編を語るとそのストーリーテリング力以上にその体力、持久力の素晴らしさに気付かされます。
常に人の1.5倍くらいで話し、その能力をコントロールしながらきっちり2時間語る。
驚異的というしかありません。

あたくしなんぞ、15分くらいの噺でゼェゼェ言っているのに。
やはり志の輔師匠はすごい力がありますね。

メタ語りあり、場面転換あり、劇中劇あり。
とにかくクルクル回る志の輔師匠の語り。
これも一つのイリュージョンかしら、と思わざるを得ません。

伊能忠敬が如何にすごいか、そしてそれを取り巻く『落語国』の人間たちが如何にして彼を盛り上げ、崇拝し、そして利用したか。
それらの手口を、見てきたかのように語り、また、それを観客に気づかせて笑いを誘う。
名人芸ですな。

最後に。師匠はおっしゃいました。この噺はもうこれでお終いだそうです。
なぜなら「2018年の……」

おっと、これ以上は語るまい。
来場者だけの秘密であります。