『ローマ人の物語Ⅰ、Ⅱ』 うーん、教養深い

学生のときに読んで以来、二度目だったのですが。

知力ではギリシア人に劣り、体力ではケルトやゲルマン人に劣り、技術力ではエトルリア人に劣り、経済力ではカルタゴ人に劣るローマ人だけが、なぜ巨大な世界帝国を繁栄させることができたのか? ささやかな建国伝説から始まる一千年の興亡史がいま幕を開ける。もはや古典といっても過言ではない歴史大作シリーズの電子版が待望の配信開始!

ちょっと教養が深すぎて、今の気分じゃありませんでした。
難しいものですね、読書というのも。

含蓄が重すぎるというのも、読書欲を削ぐのです。もっと簡単に読めるものを、と身体が求めていました。

人間の行動原則の正し手を、 宗教に求めたユダヤ人。 哲学に求めたギリシア人。 法律に求めたローマ人。  この一事だけでも、これら三民族の特質が浮びあがってくるぐらいである。
Ⅰ at location 620

このカルタゴと海で渡り合うのならば、ローマもまた五段層軍船をつくるしかない。三段層の軍船しかもたない「ローマ連合」内の海港都市に頼るわけにはいかないから、自力で建造するしかなかった。  といって軍船建造のノウハウなどまったくもっていないローマは、カルタゴを模倣することにしたのである。メッシーナ海峡を最初に渡った際に捕獲した、カルタゴの五段層軍船があった。それをローマ人は解体し、逐一まねることで、軍船の建造をはじめたのである。
Ⅱ at location 317

ローマという時代が魅力的なのももちろん、この塩野先生の語り口の雄弁さと明瞭さね。こういう人に歴史を語らせると面白いんだなぁ。

ちょっとローマにハマったかと思いきや、すぐ冷める。この飽きっぽさが、あたくしの人生を難しいものにしているという自覚はあるのですがね。ただ我慢して読むことが本と自分のためになるかと考えると……つい漫画に逃げたり。

難しいものです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする