”生計をたてた話”というタイトルではありますが、生活のルポ的なものではありません。
「売らねば死ぬ、Kindle本のアフィを生活の糧になんとか1000日。日本で恐らく唯一、電子書籍の実売だけで食っている個人が電子書籍担当者のために書いたメディアづくりの実践本」
キンドルユーザーなら一度は見たことがあるかもしれない、ダンボールをかぶった怪しいアイコン。ヘビーユーザーならだいたいお気に入りに入ってるかもしれない、Kindle特化の電子書籍まとめサイト「きんどう 通称:きんどるどうでしょう」管理人のzonです。サイト開設1000日目を記念して「他業界や、出版社業界で編集や紙書籍の営業から、電子書籍の担当になった人」向けにこれだけできれば上手くいく!というところまでメディアづくりについてまとめました。
”電子書籍の実売だけで食っている個人が電子書籍担当者のために書いたメディアづくりの実践本”ですね。
だからターゲットはものすごく小さい。
けど、書いてあることはかなり汎用性があって、頷くところも多かったのです。
「個人事業主」というものの考え方や、「そもそも生計を立てる」とはどういうことか。その辺に踏み込んだ記載が面白かったです。
だから面白いを続けるためにお金を稼ぐ必要があるのですが、前提として細かいところで異論はあるでしょうが、お金を稼ぐだけなら投資が一番早いんですよ。一万円を稼ぐために250円の利益がでる定価400円の本を40冊売ったり、350円の利益がでる400円のコーヒーを豆を仕入れて挽いてお客さんに出してを29回繰り返すよりも、1000万円を使って0.1パーセント儲ける方が早いです。
at location 511記事直下でとりあえずクリックさせるような位置に広告配置とかどうなんだと思いません? 記事読ませる気あるのかと、お金の稼ぎ方としてどうなんだと。だから一歩踏み込んだものとしてネイティブ広告(一見広告には見えない記事風の広告)が流行るわけですが、やっぱり読者を騙すような要素があると嫌われるわけで。知人の投資家さんの言を借りれば「広告を取ってお金を稼ぐことを目的にするとか読む人を馬鹿にしてるのか。お金が欲しいなら投資してたほうが良いだろ。誰のためのメディアなんだやめちまえそんなもん」ということになります。
at location 520
あたくしもこのブログで広告を設置していて、それなりに収入があったりもするんで、考えさせられることも多くて。
筆者が、考えに考え抜いたうえでまとめサイトで生きていく覚悟をしていることがヒシヒシと伝わってきます。
ターゲットとされた人間では、あたくしはありませんが、読んでて真摯な気持ちにさせられる良著でした。
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