『予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~』感想_2 正義の違いは難しい

馬鹿につける薬はない、といいますが、ワクチンもない。

位置: 656
実は、がんの最大の原因は、タバコでもなければお酒でもありません。最大の原因は加齢、つまり年をとることなのです。日本人の死亡原因でがんが一位になった最大の理由は、皮肉にも日本人が長生きするようになったからなの

長生きするからがんになる。これ摂理ね。
これ聞くと、がんと戦わない人の気持ちも分かるね。

位置: 669
黒澤明監督の映画の多くからは、このような戦後日本の状況を感じることができます。例えば、『素晴らしき日曜日』では、主人公が間借りを検討するアパートで、「発疹チフスが出るぞ」と管理人に脅かされます。『酔いどれ天使』では、主人公が結核に苦しみ、また治療に難渋しています。『静かなる決闘』では、主人公の外科医が、手術中に誤って患者から梅毒菌をもらったりしています。
こういう映画を見ていると、戦後間もない日本では、結核や発疹チフス、梅毒といった疾患が日常と背中合わせになっていたのがよく実感できます。

へぇ、気づかなかったなぁ。
病気からみる黒澤映画、なんだか一つ講演でも出来そうですね。

位置: 783
悪名高いのがタスキーギ試験です。すでに治療法の確立していた黒人の梅毒患者を「あえて」治療せずにどうなるか観察していた、というこの研究は、アメリカ連邦政府主導で、1930年代から 70 年代までアラバマ州タスキーギで行われていました)

ひどい話だ。
今じゃ完全にダメですね。

位置: 900
11 月 19 日には、死亡した子どもの病理解剖から、ジフテリア毒素による中毒死と判明しました。ジフテリアのワクチンにジフテリアの毒素そのものが混入していたのでした。

京都・島根のジフテリア事件について。
ワクチン禍なる言葉がありますからね。

ちゃんと何が起こっていたかを知らないといけない。これはそもそも毒素そのものがワクチンに意図せず混入していたという事件。

位置: 1,072
アメリカでは予防接種に関しては、メーカーも医療者も、副作用に対する医療訴訟から免責されています。その代わり、ワクチンの費用の一部を積み立てたお金を原資として、ワクチンの副作用に苦しむ人を救済するための無過失補償制度を運用しています。

こういうの、アメリカって本当にすごいよね。
国に胆力がある。

位置: 1,081
医療の世界では、何か一つがエラーの原因であることは少なく、多くの要因が重なり合って問題が生じることがほとんどです。「おまえが悪い」とピンポイントに指をさすより、「すべてのセクションで何らかの改善点があるはずだ」と考えた方が、うまくいく可能性が高いのです。

大人な考え。
罪を憎んで人を憎まず、ってね。ちょっと違うか。

位置: 1,103
理由は僕にもよく分からないのですが、アメリカという国は、ことワクチンに関する限り、「アメリカ的」でなくなってしまうのです。つまり、個人主義ではなくて集団主義的になり、自助努力的ではなく互助的になり、責任追及型ではなく無過失補償制度があり、民間ではなくて公的なプログラムが主体となり、強者中心ではなく弱者中心となります。

不思議な国だ。
無過失補償制度って大事だね。

位置: 1,410
このように、1976年は 未曾有 の豚インフルエンザパンデミックが懸念され、何千万人というアメリカ国民が予防接種を受けました。しかし、懸念されたパンデミックは起きず、逆にギラン・バレー症候群という副作用が問題になり、この予防接種計画は結果的には失敗に終わります。

ワクチンを焦って打つと良くない、という例ではありますね。

ある程度、ワクチンの効用をみて、それから打つのも一つのスタンス。コロナについてはあたくしはそうしようと思ってます。

位置: 1,441
アメリカのように予防接種先進国に見えても、またACIPのような堅牢な組織やシステムを作っていても、ワクチンで失敗することはあるのです。特に、新しい感染症、未知の感染症の場合には、感染症のデータも理解も十分ではありませんから、何が「正しい」対応なのか簡単には分からないのです。
1976年の豚インフルエンザの時は、流行するか分からないインフルエンザを「流行するかも」と間違って見積もり、安全性の確立していないワクチンを「安全だろう」と間違って見積もり、二重の間違いが悪い結果をもたらしました。ワクチン接種プログラムが失敗するとはこういうことをいうのだ、という典型的なパターンだと思います。

流行しているのをみて、それから打つでもいいのかもね。
必要に応じて打つ、無判断に打たない。そういうスタンスでよろしいかも。

位置: 1,724
MMRと自閉症論文事件
1998年2月、ある論文がイギリスの高名な医学雑誌『ザ・ランセット』に掲載されました。「8人の子どもが、MMRという三種混合ワクチンの接種を受けたすぐあとに自閉症になった」という内容の論文でした。
また、この論文は、MMRが新規の炎症性腸疾患という病気にも関係していると主張したのです。論文の著者であるアンドリュー・ウェークフィールドの説によると、MMRによって腸管に炎症が起き、その腸内にある物質が血液中に入って脳に移動し、これが自閉症の原因になるのでは、というものでした。

こりゃやばい!って慌てそうな内容。
陰謀論者たちも好きそうだね。

位置: 1,746
2010年2月、『ザ・ランセット』誌はウェークフィールドたちの1998年の論文を撤回する決定をしました。さらに、2010年5月、英国の医学総会議(GMC)は、ウェークフィールドの英国における医師資格を 剝奪 しました

ワクチンメーカーに敵対的な弁護士からお金もらってたんだってさ。
こりゃダメだね。

位置: 1,952
今では、脚気はビタミン 欠損による疾患であることが証明されていますが、当時ビタミンが発見されていなかった日本では、「理論的に」、脚気がビタミン不足で起きる理屈が説明できていませんでした。高木も森との「論争」では勝てなかったといいます。
しかし、実際にやってみて、脚気は減ったのです。
こうなるはずだから、という理屈が先に立つ議論の仕方を「 演繹法」といいます。これに対して、事実を観察して、「こういう事実があるのだから、それに合致する理論はこうなんじゃないか」と考えるやり方を「 帰納法」といいます。

つい演繹に頼りがちな頭でっかちなあたくしですが、帰納のほうが現場的にはありなんですよね。そこは意識的にいたい。

位置: 2,009
「ホメオパシー」という言葉を聞いたことがありますか?  自己治癒力を高めることを主眼とした治療法の理念で、長い歴史があり、世界各国で応用されています。ウィキペディアはホメオパシーに対して、割と厳しい見方をしています

そんなの信じるやついるのか?と思っていましたが、先日会いました。思っていたより気持ち悪い人でしたね。付き合いたくはない。

位置: 2,111
ワクチンというのは自然物である病原体を加工して(多くの場合)注射し、僕たち自らの免疫能力を引き上げるという物質です。ワクチンの大元は自然物ですし、引き上げられた免疫力も僕ら自身の免疫力で、別に人工的なものではありません。

反対派の人にそういっても、「なら安心」とはならないんだな。

結局、人って信じたいものを信じる生き物だからね。

位置: 2,154
子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン。最近日本でも承認されたばかりのワクチンですが、このワクチンを打つと不妊になる、と主張する人がいます。そしてこれは日本人を根絶やしにしようとするアメリカ人の陰謀である、という説すらあります。「HPVワクチン」「不妊」とかでググるとたくさんの陰謀説が見つかります。

まぁ、結局そういうひとは子宮頸がんで死ぬのが怖くないってことで、いいんじゃないかしらね。人には愚行権がありますからね。

位置: 2,167
ワクチンを否定したい、という気持ちそのものを、僕は否定するつもりはありません。誰にだって好き嫌いはあります。僕にもあります。
例えば、これは口が裂けても言えませんが、僕はある種の特定のグループの人たちを感情的に憎悪しています。それが誰かは僕の著書やブログを読んでも絶対に分かりません。なぜなら、僕はそれが理性に伴う否定的見解ではなく、単なる感情的な憎悪であることを深く認識しているからで、その強い認識のために、意図的に、意識的にそのことについての言及を「 執拗」に避けているからです。
多分誰にだって、多かれ少なかれこのような「好き嫌い」はあると思います。そのことは仕方のないことだと思います。
ただ、大人であれば、「好き嫌い」の問題は顕在化させてはいけません。

これは大切なこと。顕在化しちゃダメ。
しかし、たとえそれが家族間でもかしら。これは難しい問題ね。

位置: 2,179
「好悪の問題」を「正邪の問題」にすり替えるのです。前者は個人的な主観ですが、後者は客観的な事実関係を扱っている(ように見える)。
この「好悪と正邪のすり替え」は、よく観察していると多くの大人が日常的にやっています。僕らはよくよく注意して、自分のステートメントが自分の好き嫌いから生じているのか、それとも事実から浮き出てきた結論なのか、考えてみなければなりません。多くの場合は、前者なのです。

好悪の問題、正邪の問題。
いいワード使ってきますね。ほんと、好悪で決める人が多くてね。辟易してますよ。

そういう人たちとわかり合うのは時間がかかるね。

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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