『ヘンな論文』 何度聞いても読んでも面白い

もはやしっかり固定ファンになってしまった、サンキュータツオさんの新著。
もちろん、即日買いました。Kindleでね。

[amazonjs asin=”4046533412″ locale=”JP” title=”ヘンな論文”]

内容は、彼のライフワークであるところの「ヘンな論文」収集のまとめ。
ファンなら一度は聞いたことのある、コーヒーカップの音の話とか、湯たんぽの研究の話とか。

改めて文字で読んでも面白い。
また、タツオさんのツッコミもリズミカルで良い。文章にアクセントが入ってきますね。

河原町のジュリー

あたくしが中で最も好きなのは「河原町のジュリー」の話。
後日談も含めて最高です。

昔、京都は河原町に、沢田研二によく似た住所不定の方がいらっしゃったそうな。
人呼んで「河原町のジュリー」。

彼についての研究の論文があって、面白いのでタツオさんがTBSラジオで紹介しようとしたところ、その日共演する山田五郎さんに、「いや、知っているも何も。妹が彼の解剖に立ち会った」という衝撃の事実を聞かされるという。なんという縁!
ヘンな論文、恐るべし。

著作より著者

タツオさんを追いかけて行くと、彼は論文そのものを追いかけているわけじゃないということに気づきます。
むしろ、彼が面白がっているのは、著者ですね。
論文の著者が、一見ヘンテコなテーマを出して、それを科学的に証明していくそのプロセス。
その家庭でにじみ出る人柄や努力の痕跡。そういうものに惹かれているんじゃないかしら。

論文が科学的に成功しなくても、全然問題ない。
科学的に研究し、論述したという事実。そこに面白みを見出すかどうかの勝負なんじゃないかしら。

すっかりタツオさんに魅了された一冊です。
あ、あとブラジャーの研究、あたくしも立ち会いたい。

The following two tabs change content below.
都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』