『千代に八千代に』 短篇集らしい短篇集

短篇集独特の都合のいい読了感が好きなら、結構おすすめです。

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一冊の読み切りの中で、実は世界がつながってて、みたいな。
石黒正数先生の『外天楼』を頂点とする”読み切りのようで実は読み切りじゃないよ”的なものが好きなら結構おすすめです。
意外性は少ないけど伏線もちゃんと回収されていて、丁寧だし。

小さい人間関係がこじれて、元に戻っていく過程で、一個か二個の伏線が貼られてきっちり回収されていく。この過程がたまらなく綺麗。
この小さくて綺麗な過程は落語に似てると思うのはあたくしだけかしら。
必要最低限の物語で、色んな物を表現するってぇやつ。

この本はその”人間関係がこじれ手元に戻っていく様“というテーマの大喜利のようなもので、それを丁寧に一話ずつ変形させていっているのが好きなんだな、あたくしは。

うん、こういう読み切りが、好きなんだな。

千代に八千代に

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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