『○○○○○○○○殺人事件』 なるほど、バカミスである

ヒロインがヤリマンぶってんのかと思ったら、ホントにヤリマンだったっていう、ね。

公務員・沖らは、ライター・成瀬のブログで知り合い、仮面の男・黒沼が所有する孤島でオフ会を行っていた。沖は今年こそ大学院生・渚と両想いになりたいと思っていたが、成瀬が若い恋人を勝手に連れてくるなど波乱の予感。孤島に着いた翌朝、参加者の二人が失踪、続いて殺人事件が! さらには意図不明の密室が連続し…。果たして犯人は? そしてこの作品のタイトルとは?(※タイトルと真相が分かっても人には話さないで下さい)

アニメにはありえない文法で新鮮でした。まじでヤリマンとは。

冒頭にクイーンばりの「読者への挑戦」がある本作。
その内容はズバリ、タイトル当て。これは分からなかったし、なかなか笑わせてもらいました。センスがよろしくいらっしゃる。

今回諸君らに取り組んでいただくのは、犯人当てでも、トリック当てでも、動機当てでもなく、タイトル当てである。  ○の数は伏せられている言葉の字数に対応する。したがって八文字である。漢字は一文字と数える。例えば「湯けむり温泉」であれば六文字として扱う。数字やアルファベット、記号は入らないので、考慮の必要はない。
at location 9

また、読者みんながドキモを抜かれるだろう、下らなくも盲点を付いた叙述トリック。「叙述トリックするよ、するよ、するよ、はい!したー」みたいな茶番感もまた素敵です。

めちゃめちゃ読みやすく、一日で読めてしまった本書。
つまらないわけはないのですが、とは言え心に引っかかるものがあったかというと、残ったのは「くだらなさ」とか「意外とちゃんとしてる」とか、そういう印象ばかり。
悪い本じゃないけど、もう一声!欲しかったですな。

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