美しい文章よりも、わかり易い文章のほうが優先度は高い。たとえそれが小説であっても、かな。
本書の目的は「わかりやすい文章を書く技術を、身に付けてもらうこと」です。
……(中略)……
本書と同じように、「分かりやすい文章を身に付けてもらうこと」を目的とした本は、多数出版されています。ですが、これらの類書の中には、掲載されている技術の数が不十分であるものも多いです。技術の数が足りなければ、当然、わかりやすい文章を書けるようにはなりません。
本書には、合計100の技術を掲載しました。類書に載っている技術は、ほぼもれなく、本書に掲載されているでしょう。
『細雪』を読了できていない自分が言うと「逃げ」や「言い訳」にしかならないのかもしれませんが。
とはいえ、技術はあって困らない。
位置: 3,352
自分の書いた文章は可愛いものです。可愛いから、つい甘い態度で接してしまいがち。しかし、甘やかしていては、良い子どもに育たない。甘やかしていては、わかりやすい文章にはなりません。 さて、自分の文章を甘やかさないためには、どうしたら良いのでしょう? 甘やかしてしまうのは、自分が書いた文章だから。それなら、自分の書いた文章だと思わなければ良いのです。第三者の視点で、客観的な視点で、自分の文章を読めば良いのです。 では、自分の文章を客観視するためには、どうしたら良いか? いくつか方法があります。
(1)時間を空けてから、読み返す 仮に、書いた直後に、自分の文章を読み返す。書いた直後だと、書いている最中のことをはっきりと覚えています。「あんなに心を込めて書いた文章に、誤りなどあるものか」。書いていた時の気持ちも、はっきりと覚えています。それでは、自分の文章を手直ししにくい。 それなら、時間を空けてから読み返せばよい。2時間でも、3時間でも時間を空ける。もし可能なら、一晩でも空けてみる。そうしてから、自分の文章を読み返してみるのです。すると、どうでしょうか。自分の書いた文章なのに、自分の書いた文章とは思えない。また、「苦労して書いた」「心を込めて書いた」といったことも忘れていますから、自分の文章に手を加えやすい。時間を空けるのも、有効なのです。
(2)印刷して、見返す 自分の書いた文章を印刷する。それだけでも、見え方は変わるものです。パソコンの画面上では気付かなかった誤りも、紙に印刷するだけで、気付きやすくなるものです。 印刷するのは大した手間ではありません。しかも、持ち運びやすくなる。持ち運びやすくなれば、外出先でも見返せるようになります。
(3)音読しながら、見返す 音読しながら、文章を読み返す。すると…
まったくそのとおり。当たり前のこと。
しかし自分の文章というのは可愛い。何故かしら。
こんな駄文ブログを延々とやれるのも、己の文章が可愛いから……だけではないけれども。
とにかく、分かり易い文章は大切。ね。
最新記事 by 写楽斎ジョニー (全て見る)
- 辻村深月著『傲慢と善良」』感想 でもモテ男とクソ真面目女の恋愛でしょ - 2024年9月17日
- 佐藤光展著『心の病気はどう治す?』感想 門外漢の視野が広がる - 2024年9月4日
- 芦名みのる監督アニメ『スナックバス江』感想 - 2024年8月24日