『SAVE THE CATの法則』感想1 なるほど癪だが参考になる

なんでもハリウッドかよ!という意味もない反骨精神がもたげますが、内容は面白い。

米Amazon脚本術部門で売上No.1のベストセラー、『SAVE THE CAT! The Last Book on Screenwriting You’ll Ever Need』がついに邦訳!!

「小難しい脚本術の分析書はいらない。シンプルで、しかも本当に大手映画会社が買ってくれる脚本を書くための最低限のコツを教えてくれ!」。本書は、プロにも素人にも役立つこと間違いなしの、売れっ子脚本家による脚本マニュアルです。芸術であると同時に、科学でもある脚本を支配する普遍の法則、本書のタイトルである「SAVE THE CAT !」とは、脚本の常識やストーリーテリングの基本的ルールを表す象徴的なシーンの意味を込めています。売れるために大切なのは大きなスタジオでも多額の予算でもなく、良い脚本を書くための法則に従って書くことなのです。

本書では、業界を知り尽くした筆者が、脚本仲間と一緒に長年蓄積してきた売れる脚本の黄金法則を、いつでも簡潔に、楽しく見直すことができます。ジャンル、プロット、構成、販売戦略、キャスティングなどの基本要素から、誰も教えてくれなかったハリウッドのDNAを受け継ぎ、ビジネスとアートのバランスをうまくとるコツを教えてくれます。映画だけでなくテレビや舞台、ゲームなど、ストーリーを扱うすべての人が必読です。

この業界で勝負するならホームランを狙うのが当たり前!  インディーズ映画ももちろんすばらしいですが、メジャーな市場で大ヒットを飛ばしたいあなたのための超実践的な脚本術です。

敬愛するラノベワナビからの推薦。

これに従えば、金太郎飴みたいな作品ができるんだろう、と、金太郎飴に満たない作品しか作ったことのない人間が思って読んでみました。なるほど、山場は2回か。
確かに2時間の映画ではこれくらいがせいぜいだろうね。尺が決まっているからできる金太郎飴だな(しつこい)

位置: 235
《SAVE THE CATの法則》とは私が名づけたシーンだ。基本中の基本のシーンなのに、なぜか最近あまり見られない。このシーンでは、観客は初めて主人公に出会い、主人公が何らかの行動を起こす──危機一髪のところで、猫を救うとか。このシーンによって観客は主人公の性格がわかり、しかも共感し好きになる。

まず共感から入らせる。主人公に感情移入させる。確かに大切です。

位置: 349
一行で読者の心をつかめないような脚本家のストーリーなんて、聞くまでもないからだ。
この一行は、ハリウッドで ログライン(もしくは ワンライン) と呼ばれている。ログラインの出来の良し悪しを判断するのは簡単だ。たとえば、実際に売れたログラインを読んだとき、「何で俺はこれを思いつかなかったんだろう!? うーん、やるなあ」と思うもの……これは良いログラインだ。最近売れたログラインのなかから、嫉妬すら感じたものをいくつか紹介しよう

お笑い養成所のマニュアルみたいだけど、実際そうなのよ。最初のつかみが大切。大御所とかはそこを名前で超えられるけど、我々は違うからね。

位置: 357
新婚ホヤホヤのカップルが、離婚した親(計四人) のもとでクリスマスを過ごすことに……。 ──『フォー・クリスマス』( 08・未・DVDのみ) 入社したての新入社員が週末に会社の研修に行くが、なぜか命を狙われる。 ──『The Retreat』 超安全志向の教師が理想の美女と結婚することになるが、その前に将来の義理の兄(警官) と最悪の相乗りをする羽目になる!! ──『Ride Along』

一行でつかみのある設定。これが確かに大切かもしれない。凡庸な始まり方をする物語をかけるほど、自分はまだ引きがない。

位置: 369
良いログラインにまず必要なのは、皮肉だ。

間違いない。同意見だ。

位置: 372
警官が別居中の妻に会いに来るが、妻の勤める会社のビルがテロリストに乗っ取られる。 ──『ダイ・ハード』( 88) 週末の楽しみに雇ったコールガールに、ビジネスマンは本気で恋をしてしまう。 ──『プリティ・ウーマン』( 90)
一方はドラマ、もう一方はロマンティック・コメディーのログラインだが、どちらも皮肉がある。この皮肉が つかみ というやつだ。このつかみで読者の関心を引くのである。

昔の映画は、今からみるとそれでもつかみが弱い気がする。こすられてるからかな。

位置: 390
良いログラインに必要な二番目の要素は、ログラインから映画の全体像が見えるかどうかということだ。

これは映画独特だと思いますがね。小説だとまた、ちょっと違ってくるんじゃないかしら。

位置: 403
さらに『Ride Along』では、両極端な性格の登場人物二人が引き起こすコミカルなシーンも想像できる。ウブで超安全志向の教師が、警官である義理の兄が働く犯罪多発の危険な世界に放りこまれるのだから、当然慌てふためき大騒ぎになるはずだ。そういう爆笑シーンが予想できるから、〈場違いの〉ストーリーは人気なのだ。たった一行のログラインから、これだけ映画全体に広がりや可能性が見えてくるのである。

確かにこれは面白そう。ギャップと皮肉。これは忘れちゃいけないね。

位置: 432
必要なのは、タイトルだ。インパクトのあるタイトルとログラインが組み合わさると、ボクシングの連続パンチみたいにノックアウト確実である。良いログラインに必ず皮肉が必要なように、良いタイトルにも皮肉は欠かせない。

間違いありませんよ。タイトルは大切。

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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