河野太郎さんとか、やっぱこういう場所で話聞くと好きになっちゃうだろうな。
河野 たとえば今度からニュース番組を気をつけて観て欲しいんですけども、日本のニュース番 組ってほとんど東京電力とか電気事業連合会のコマーシャルが入りますね。あれ何かっていうと、電力会社はニュース番組のスポンサーになる代わりに、「お前ら、余計な報道するなよ」っていう プレッシャーをかけてるわけですね。もう10年ぐらい前ですが、テレ朝の『ニュースステーション』、 今は『報道ステーション』ですか、六ヶ所村のプルトニウムを取り出すっていう工場の特集を3夜連続でやると。1夜目に私が出て、原発の何が問題かっていうインタビューを流しました。そうしたら次の日に電力会社からテレ朝に連絡が入って、「ああいう報道を続けるんだったら、おたくの全番組からスポンサーを下ろさせてもらいます」と。
居島 完全な脅迫じゃないですか!
こういうことを、酒飲んでいる席で声高らかにされたらさ、好きになっちゃうじゃない。いいぞ、もっとやれ、頼んだ!みたいなね。政治家ってそういう人間ばかりなんだろうな。
またこの話が出たのがあの『3.11』の8か月前ってんだからよくできています。できすぎ。
p123
上祐 ノストラダムスの予言に従ったのがヒトラーで、今また新たな時代に従っているのか自分で最後はヒトラーに打ち勝って自分が世界の王と。鹿島 それを麻原は信じちゃってた、自分を信じてたってことですよね。
上祐 私も考えましたけど、やっぱり信じ込んでいたんだと思います。信じずにはいられなかった。 彼は幼少の時、目が悪くて障害者で、盲学校に行ってて寮生活だったんですが、お父さんとお母さ んが休日に自分には会いに来てくれない。その後の受験の失敗とか、いろいろなことがあってコン プレックスが強かったんですよ。
今度はアレフ代表の上祐さん。盗人にも三分の理、じゃないけど、麻原だって憐れと言えば憐れなのかもしれない。もちろんやったことは許されるべきではないけどね。
しかし上祐さんは冷静な語り口。脱麻原な印象は持ちます。
p128
上祐 宗教も様々あると思うんですけど、イエス・キリストがいったように「狭き門から入る」と いうことが重要だと思います。最近の多くの宗教は、人るだけで「他の人より偉い」という形で虚 栄心が満たされるわけですけど、本当の宗教というのはコツコツと学んでいかないと、人格が自己研磨できないものだと思うんですよ。非常に狂おしいほどのコンプレックスとか卑屈な心を癒そう という部分がありますから。
あたくしは、主にオウムのおかげで、完璧に宗教に対してアレルギーみたいなものがありましてね。キリスト教ですら受け付けないんです。
だからうかつにイエスを持ち出す人のことも信用しない。
p134
鹿島 上祐さんは今オウムを総括されて、今新たに活動されてて一番訴えてることってどういうこ となんですか?上祐 主教に対する姿勢ですね。依存心や虚栄心で、楽して自分が他より優れた存在になりたいと いう気持ちで(宗教に)人れば、宗教の奴隷になるから最初は良くても後は悲惨だと思いますね。 宗教って化学と似てて、上手く使えば効能は高いと思います。間違えれば原爆になると思います。 だから宗教に対して、楽してその世界で幸福になりたいと思うんじゃなくて、自分の人格を磨くた めにいいとこ取りする努力ですね。いいとこ取りするって大変ですよね、いいところと悪いところ を分けて自分がいいと思うとこだけを取り入れていくって。それよりも教祖に依存しちゃって、も う自分は幸福で絶対完璧だと思う方が楽なわけじゃないですか。だから、楽して宗教に接しようと すると奴隷になっちゃうけども、苦労を厭わず学ぼうとすればいいと思いますし。宗教に入る入らないじゃなくて、向上欲求を持って謙虚に宗教からいいところ学び取ればいいと思います。
教科書通りの回答。模範的。確かに否定するところなんざ、あんまり思い当たらないんですが、とはいえ色眼鏡でみている自分もいます。
こういう半信半疑の面白さが、お笑いのカテゴリでやられている昨今。いいね。
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