食べ物の話は終わりがないね。
落語にはじつに多くの食物が登場するが、この食物がポイントになる噺は多い。本書で扱う食物の数はおよそ50。古典落語、文化史に通じた著者が、その圧倒的な知識を背景に紹介する食物風態のよりどりみどり。まずは、関山和夫氏描くところの落語と書物と噺家に関するいい話を味わって下さい。
読んでて飲みたくなっちゃうから困る。妙に旨そうなんだよな。
p86
「あいよ」てんで盃洗を出してやりますと、この中へ泳がしてくれます。これを箸でつま んで、醤油の中へ入れます。白魚は水と醤油の見わけがよくつきませんから、これを、ぱく と、こう、飲みこみます。……こう……醤油がはいるのが透きとおって見えたそうですね ェ……。これを口ィ入れまして、前歯でぷつんと噛みますと、ロン中ィいい具合に醤油がひ ろがりまして、なんとも言えない味なんだそうでしてなァ……。本当に「なんとも言えない味」であろう。残念ながら、私は一度もこういう白魚の食べ方を したことがないが、話を聞くだけでも垂涎措くあたわざるところである。
白魚をこうやって食べる。粋のような、残酷なような。
しかし関山先生も「垂涎惜く能わざる」なんて、良い日本語ですね。
桂三木助の芸を語れる人、もちろん先代のですが、貴重ですもんね。
あーあ、腹減った。
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都内在住のおじさん。
3児の父。
座右の銘は『運も実力のウンチ』
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