最後はもはや神話『きみの世界に、青が鳴る』 2

七草くんがどんどん理解不能になっていくですよ。

位置: 649
真辺由宇の幸せなんか、どうでもいい。
苦しみたいだけ苦しめばいい。まいにち涙を流していればいい。真辺が美しいままでいてくれるなら、他のなんにも彼女には求めない。ただ、僕も一緒に、苦しんだり泣いたりしていたい。
「ならやっぱり、七草くんの理想は、真辺さんなんだよ」
「そうかな」
「うん」

とまらない真辺の神格化。個人としてではなく、象徴として・理想としての形而上の真辺。
どんどん七草の思考がカルト化していきます。
谷崎文学のような中二性を感じます。

位置: 657
堀はほんのわずかな時間、まっすぐに僕をみつめた。 「私は、七草くんの理想になりたい。噓でも、 偽物 でも、真辺さんよりも強い理想に」
堀の言葉が重たくて、魔法にかかったみたいに声が出ない。
──僕の、いちばんのわがままは。
堀と真辺を、比べたくはないということなんだ。

ここだけ抜き出すと、優柔不断な女ったらしラノベ主人公みたいですね。

位置: 1,466
貴女と暮らした僕は貴女への感情がより強いと言い、真辺と暮らした僕は真辺に向ける感情がより強いと判断します。
その矛盾するふたつの価値観を、今の僕は、共に抱えています。

ふーん、てな感じだね。人格を切り分けたり、共存させたり、もはや理解不能ですよ。人格は一つという「常識」に囚われてるんだな、あたくしは。

位置: 1,585
この幼い少年は、愛する母親以外の理由で、自分が幸せになることを許せないのだろう。母親ではない人から与えられる喜びを受け取ることに、罪の意識を抱いている。

そこを解決してほしかったなぁ。
そういう本だと思っていたんだが、最後まで大地の悩みは解消しない。難しい問題だけど難しすぎて解決できないまま終わるのはモヤモヤします。

位置: 2,160
最高だ。夢みたいだ。
どんなに困難な目標であれ、無限の時間があったなら、達成できないはずがない。
どこまでも走れる。どこにだって行ける。
その先でみえる景色はきっと、想像もつかないほどに美しい。

美しさに拘泥しすぎて理解不能な域に。
ちょっとおじさん、ここで涙するほど若くないですな。ま、あたくしが対象の本ではないのであまり大きく言わないけど。

位置: 2,520
あのときの僕は、神様の弱音を一人きり聞かされた敬虔な信者みたいなものだった。彼女には、たったのひとつも特別なものなんてあって欲しくなかった。その特別なものに、僕自身がなれたのだとしたら幸せだった。だから悲しくて、嬉しくて、僕は笑った。

名状しがたい感情に笑うしかない、というのはよくあるし、実際わからないでもない。
ただ、あまり真辺や堀を特別扱いするなよ、とは思っちゃいますね。

そして、結局、七草が何を選んだのか、ちっともわからないまま、終わっちゃいます。

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都内在住のおじさん。 3児の父。 座右の銘は『運も実力のウンチ』

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