『じつは怖い外食』感想 思いが強すぎて結論がアレ過ぎる

ファミレスよく行くんで、ちょっと怖い内容でした。

良かれと思って選んだ食べものに、日常のなにげない食生活に、健康を害する危険が潜んでいたとしたら―。体にいい食べもの・食事を探求してきたフードプロデューサーである著者が「じつは怖い外食」に迫り、私たちが外食で食べているものの正体を知ってより賢い選択をするための25の話を紹介します。

岩田健太郎さんがおすすめしていたので読了。
しかし、まぁ、内容は薄く、かつ偏ったものでしたね。

「潜んでいたとしたら・・・・」という仮定の粋をきっちり出ませんでした。一つとして証拠がない。
そもそも、この方、自分で言っていましたが、高価格・高品質のレストランを経営して廃業に追い込まれた方。その時に競争相手だった「安かろう悪かろう」レストランたちへの恨みつらみが少なからずあるように読み取れました。必要以上に悪しく言っている可能性、あるんじゃなかろうか。

p35
ショートニングは、菓子製造や、菓子パン、クッキーなどに使われる油脂だが、これ にはトランス脂肪酸という、絶対に摂取してはいけない物質が大量に含まれている。
(中略)私は20年近くも前からこのトランス脂肪酸の使用に警鐘を鳴らし続けてきた。

トランス脂肪酸、聞いたことありますね。

トランス脂肪酸に関するQ&A

厚労省HPなども拝見しましたが、「絶対に摂取してはいけない」ほど危険なものではなさそうです。著者の南氏は青酸カリとかと同列の言い方をしていますが、それほどではないかと。もちろん、取りすぎてはいけませんが、まぁ、何事も過ぎたるは及ばざるが如しで。

「私は○○年も前から言ってきた」ということを言う人って、なんていうか、ちょっと苦手ね。

p73
あれだけ多くの食品添加物を使い、子どもたちが好んで食べたり飲んだりする食品にも不必要なまでの甘みがつけられている。そしてその甘味料の一種として使われている 『アスパルテーム』という人工甘味料の危険性が以前から指摘されているにもかかわらず、そのことを隠ぺいして依然として使い続ける、そんな企業が食育を語る資格がある のだろうか。

マクドナルドについて。確かにアスパルテームは良くないらしい。
しかし、アスパルテームを隠蔽はしていないでしょう。堂々と「使用しています」と書いています。「アスパルテーム マクドナルド」でググれば出てくる。2014年当時は出していなかったのかな。

p97
日本の農業が抱えている問題はさまざまあるが、非常に由々しき事態となっているの が、硝酸態窒素の問題である。硝酸態窒素は、EUでは人体に影響があるということで 野菜に含まれる硝酸態窒素濃度の規制があるが、日本の農林水産省は確たる証拠がない として、まったく野放し状態で安全基準すら定められていない。だから、この硝酸態窒素のことは一般にはあまり知られていない。

p99
硝酸態窒素の問題はかなり深刻で、野菜のみならず水にも含まれてしまっている。アメリカでは以前、高濃度の硝酸態窒素に汚染された水を飲んで乳幼児が死亡するという事件が起き、その時の乳幼児の状態から「ブルーベビー症候群」と名付けられた。(中略)野菜ジュースの中に、水道水基準値の10倍もの硝酸態窒素の残留が検出された製品もあった。

怖いですねぇ。しかし、その野菜ジュースを告発しないのでしょうか。筆者の言うことはいちいち怖いんですが、だからといってこの人は特に行動を起こさない。義を見てせざるは勇なきなり、だと思うんですが。

p107
いずれにしても、食品添加物の安全性は100%確認できているわけではなく、摂取された体内で二次的、三次的に様々な反応を引き起こす可能性は常に存在しているわけだから、極力使用・摂取を控えるべきだろう。

最終的にはゼロリスク信者になっちゃうんですよね。そして無添加なら100%安全、というつもりなんでしょうか。食品は常に可能性を孕んでいると思うんですけど。

p173
しかし、コンビニ弁当に含まれる保存料や酸化防止剤、着色料、グルソ……などの添加物、講師室で濃い味付けに加えてそれら大量の添加物が、影響しているとは考えられないだろうか。

こちらのHPでも批判されていましたが、どうも思い込みが激しく、ちょっとついていけません。
まぁ、そういう方なんでしょうね。

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