フェミの人だなーくらいの印象しか持っていなかったので、初めて読了。
面白かったです。
朝日新聞土曜別刷beの好評連載「悩みのるつぼ」から上野千鶴子さん回答の人生相談が書籍化されました。10代~70代の質問者から寄せられた恋愛問題、夫婦関係、親子関係、仕事場でのトラブルなど生きる上での切実なる50の悩みに本音トークでお答えします。とりわけ異彩を放つのが「身の下問題」へのアドバイス。「人生は身の上も身の下もあってまるごと」。そう語りかける上野先生の快刀乱麻ぶりが痛快で、機嫌良く生きるためのアドバイスが満載です。
いわゆるねちっこい「悪いフェミ」感は全然せず。やっぱりその道の大家はちゃんとしてるんだなーと漠然と思いました。ま、多分によそ行きの顔なんでしょうけど、それにしてもちゃんとエンタメしてて安心しました。
5 性欲が強くて勉強できません
位置: 367
性欲と性交欲とはちがいます。
初めて聞いたけど、そのとおりですね。
あたくしがときどき持て余してるのも性交欲です。これは性欲とは別に処理しなきゃいけないんだ。はっきりした。
10 若い男の子がかわいくて
位置: 592
世代差の大きい友人関係の 秘訣 は、自分が与えたものは相手からは決して返ってこない、と観念すること。おカネもエネルギーも時間もすべて持ち出しで、寛大で話のわかるオバサンに徹するつもりなら、友人関係はゆたかに 拡がります
間違いない。身も蓋もない素晴らしい答え。朝日新聞だなぁ。
車谷長吉さんを彷彿とさせる。話題のひろゆきさんも、この延長線上にいるエンタメな気もするんですよね。
あたくしも今後、年下との付き合い方を考えなければならない年齢です。もう若者とは一回り以上違うわけで。そっと覚えておきたい言葉ですね。
13 家庭外に好きな人いても淋しい
位置: 704
婚外恋愛とは、節度のあるおとなだけの特権です
間違いないね。
位置: 714
あなたが悩んでいるのは「恋愛」なんかじゃありません。結婚や家庭をゴールとしない、お互いを独占するつもりのないおとなの恋愛は、かならず孤独をひきつれてきます。ひとは孤独を癒やすために恋愛するのではなく、恋愛するからこそ他人にどうしてもゆだねることのできない孤独を、心底味わうのです。だからこそ、わずかな出会いが闇の中の星のように輝くことを、あなたはまだ知らないのでしょうか。
ふーむ、なるほど深い洞察だ。恋愛するからこそ孤独を心底味わう。
至言だなぁ。
26 虐待の記憶を忘れられません
位置: 1,245
それなら怨みをこれでもかこれでもかと口にして、誰かに聞いてもらいましょう。決してあなたを否定せず、安心できる相手に。できれば同じような虐待経験のある女性たちの自助グループがいいでしょう。そのうち「うちの親が」と言うだけで、あああれね、と体験の共有ができる頃、あなたは虐待の経験を話すことにゲップが出ているはずです。フロイトはこれを徹底操作と呼びました。つらい経験からは、逃げる代わりに徹底して向きあってそこを通り過ぎるしかない、と。
一つの解決法ですね。自助グループっていいよね。あたくしはまだ世話になったことはないけど、立派な治療だと思う。
46 帰郷を拒む妻はアンフェアでは
位置: 2,056
離婚には、理不尽もアンフェアもありません。ちょうど結婚が合理的でもフェアでもなかったように。
これも至言。まったくそのとおり。
まとめ
読んでて元気になれる。まさに朝日の人生相談!
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