そんなバカな、と思うような論にコロッと騙される連中がいる。
そのことが何より恐ろしい。
ダマされやすい人のためのリテラシー向上入門
あなたは大丈夫? 賢い人ほどダマされる!
無自覚で拡散される負の連鎖を断ち切ろう
まずは定番、ユダヤの陰謀論を叱る‼本物の陰謀が、ここにある。
本物の教養を知っているから、
真実の歴史がわかる。
倉山 満氏推薦!
笑い事ではすまされない「陰謀論」の非常識
第一章 英国のEU離脱はロスチャイルドの陰謀!?
第二章 アメリカのFRBはユダヤが握っている!?
第三章 共産主義はユダヤの思想!?
第四章 ソ連はユダヤ人が作った!?
第五章 コミンテルンはユダヤによる世界支配の手段!?
第六章 東欧のユダヤ人はハザール改宗ユダヤ人の末(ルビまつえい)裔!?「世界はユダヤが裏で操っている!」……そんなバカな(笑)
「裏の裏」を読むリテラシーを身につけよう!
まさにリテラシーが問われている時代だからね。
しかし、ほんと、恐ろしい世の中ですよ。
陰謀論が宗教のようになっていますからね。搾取されないように生きるのも大変だ。
しかし、最近の無根拠な陰謀論というよりは、伝統ある「ユダヤ」が中心の陰謀論を紹介していました。あたくしが読みたいのはもっと荒唐無稽な陰謀論なんだけどなー。
左右の反ユダヤ主義
位置: 202
ちなみに、しばしば混同されていますが、モルガン、メロンと並ぶアメリカ三大財閥のひとつ、ロックフェラーの祖先(の一部) はフランスのユグノーで、一七世紀にドイツに逃れてプロテスタントの一派バプテストとなった家柄で、ユダヤ人・ユダヤ教徒ではありません。
あるあるです。混同しちゃうよね。ロックフェラー、なんとなくユダヤっぽいもの。
ロックフェラーとロスチャイルドが混同しちゃうのかな。
ブレグジットで資本家が儲かる?
位置: 388
なお、ワーテルローの戦いの際のネイサン・ロスチャイルドのやり方は、たしかに、あこぎなものとして眉を 顰める人も多いでしょうが、ロスチャイルド家は決して因業な守銭奴だったわけではなく、ユダヤ社会のために多額の出費をしています。
たとえば、ネイサンの父、マイヤーの時代、フランクフルトのユダヤ人は〝ゲットー〟と呼ばれる隔離地域での居住を強制されていました。ところが、ナポレオン戦争時の1796年、フランス軍の砲撃により、ゲットーが炎上・焼失したことで、結果的に焼け出されたユダヤ人はゲットーから〝解放〟され、ユダヤ人とキリスト教徒は物理的に〝共存〟せざるを得なくなりました。
その後、1801年にフランス軍がリュネヴィル条約でライン左岸を併合すると、ユダヤ人を含む全住民にフランス市民権と同等の権利が与えられましたが、フランクフルト市参事会はゲットーの全面廃止を否決し、ユダヤ人に平等の市民権を与えることを拒否します。そんな市参事会を金の力で黙らせたのがマイヤーです。成功者として出すべき金は出して仲間を助け、利益を社会に還元していたのです。
いずれにせよ、ロスチャイルド家はユダヤ人ですが、特別な事例です。ロスチャイルド、そのなかでもマイヤーとネイサン父子が突出した存在であったというべきで、それを一般のユダヤ人に 敷衍 するのは、「日本人はみんな空手や柔道の達人だ」といった誤ったステレオタイプを信じるようなものです。
一神教、特にユダヤ教徒は、同胞には優しく異教徒に厳しいイメージがあります。それっていわば、「日本人だから家電に詳しい」みたいなことなんですね。N=1の話を膨らませがちな認知バイアス。
トランプ支持者はユダヤより福音派
位置: 415
アメリカのユダヤ人は、基本的に民主党支持です。
これ、衝撃。だってトランプは親イスラエルのイメージがあるからね。これもすべてステレオタイプだったのかな。
位置: 422
実は、アメリカユダヤ社会では、近年はイスラエルの〝右傾化〟への批判が高まっています。
なるほど、当たり前ですが、ユダヤ人も一枚岩ではないと。
そりゃ、そうだわな。
位置: 426
アメリカで生まれ育った〝リベラル〟なユダヤ人(の若者) は、こうしたイスラエルに対して否定的な感情を持つケースも少なくありません。2013年にピュー・リサーチ・センターがアメリカ国内で実施した世論調査では、「イスラエル政府は和平実現のために努力しているか」との問いに対するユダヤ社会でのYESの割合は、50歳以上では43%(それでも過半数には届きません) でしたが、18~29歳では26% しかありません。
そうだよね。外にいるからこそ、自国の動向に歯がゆく思うのはあるだろうな。シオニズムをうたう宗教の徒ならなおさら。
位置: 443
その過程で、当初は原理主義に共鳴し、主流派(=近代主義派) とは距離を置いていた保守派の中から、原理主義派の極端な思想について行けず、原理主義とも別の〝(新) 福音派〟を名乗り始めるグループが生まれてきます。
これが、アメリカには結構多いんだ。少なく見積もって1/4がそうだってんだから、恐ろしい。
位置: 490
世界の終末にキリストが再臨してエルサレムを解放する。その舞台は、イスラエルという国があることで整ったと考えるのです。つまり、現代イスラエルはキリストが再臨する前提です。
聖書にかいてあるからね。盲信って言いたくなる。
位置: 507
ですから、ユダヤ系保守派の影響力が全くないとは申しませんが、トランプが親イスラエル政策を取るのは、むしろ福音派の人々が強烈なイスラエルびいきなので、その主張を取り入れているためと考えるほうが自然でしょう。
ふーん。そうか。人口の1/4がそうなら、そりゃ主張を取り入れちゃうよね。
ロスチャイルド一族がFRBを支配している!?
位置: 541
陰謀論者の方々はご存じないようですが、中央銀行の多くが株式会社です。ですから、「株式会社だから 云々」と言っている陰謀論は、この一言で瞬殺です。
あたくしも知らなかった。ま、云々とは言っていませんけどね。
アメリカ中央銀行の曙
位置: 578
彼らは、自分たちの航海を旧約聖書のノアの 方舟 の物語になぞらえ、自分たちはエルサレムの代わりにニューイングランドにたどり着いたのであって、清教徒のみが〝約束の地〟を独占すべきだと考え、初期の頃は、ユダヤ教徒はもとより、キリスト教他宗派の人々も排除しました。
このため、続いて北米にやってきた他宗派のキリスト教徒たちは、それぞれの宗派ごとに別々の植民地を形成するようになります。たとえば、国教会系のキリスト教徒はヴァージニア植民地、クエーカー教徒はペンシルヴァニア、カトリックはメリーランドといった具合です。
結構根深い問題よね。この選民思想的な発想は、いろんな対立の根源のように思います。
厄介な教えだ。
アメリカ大陸におけるユダヤ人の歴史
位置: 671
そのオランダは、ブラジルとの砂糖貿易で巨額の利益をあげていたため、ブラジルに自らの拠点を築こうと考え、1621年、西インド会社を設立します。1630年には北東部の港町、レシフェを攻撃してポルトガル人を駆逐し、ここを西インド会社の拠点としました。
こうして生まれたオランダ領ブラジルは、1641年までに現在のマラニョン州の地域にまで版図を拡大。総督を務めていたナッサウ=ジーゲン伯ヨハン・マウリッツが信教の自由を住民に保障したこともあって、首府のレシフェにはユダヤ人が流入していきます。ユダヤ人口の増加に伴い、レシフェにアメリカ大陸で最初のシナゴーグが建設されたのもこの時期のことでした。
行ったよ、レシフェ。新婚旅行でね。懐かしいや。
ユダヤ教と関係があるとは以外。グラウンド・ゼロとか、そんなこと書いてあったっけな。
ユダヤ人はメディアを牛耳っているのか
位置: 1,075
結局のところ、ユダヤの陰謀を語る人々はユダヤ人を過大評価しています。
これに尽きる。やはり人種や所属など、主語が大きすぎる言葉には注意しないとね。
「ユダヤの高利貸し」のイメージ
位置: 1,527
しかし、近代以前のキリスト教世界では、汚れ仕事として金融業はユダヤ人に押し付けられていたこと、そして、多数派であるキリスト教徒相手の金融ビジネスは、理不尽で資金の回収が不確実な、かなりリスキーな商売であり、それゆえ、相応の金利を設定しなければ成り立たなかったことは、「高利貸しのユダヤ人」というイメージの前提として踏まえておかねばなりませ
シャイロックは当時の世相の被害者であったことは、色々な人が言ってますよね。たしかに、彼をああいう人格足らしめたのは社会構造にも原因があると、あたくしも思います。
マルクス主義はむしろプロテスタントとの親和性が高い
位置: 1,557
その背景には、マルクスの出自に対するコンプレックスがあるのではないのかと指摘しているのが、神田順司氏です。
すなわち、マルクスはみずからの出自や父の改宗について、自分から積極的に語ることは一度もなく、「生粋のドイツ人」を自称していました。そして、自らの体験した差別と戦うのではなく、その矛先を同胞に向け、ユダヤ人の解放とは「ボロ儲け」からの解放であると主張しました。(神田、前傾論文)
ユダヤ人こそ、ユダヤへの偏見を助長した例というのがありますね。アドルフに告ぐ、じゃないけどね。
位置: 1,599
これまで見てきたように、マルクスの共産主義は、ユダヤ教やユダヤ人に対しては極めてネガティヴで、反ユダヤ主義的とさえいえる面があります。
むしろ、マルクス主義のなかに、あえて、ある種の宗教的な要素を見るとすれば、ユダヤ人の民族宗教としてのユダヤ教よりも、世界宗教化したキリスト教、特にプロテスタントとの親和性が高いような印象を受けます。
プロテスタントはマルクス主義とも親和性が高い?
有名なプロ倫でも語られる、資本主義との親和性もあるのに?なんだか難しい話ですな。
日露戦争に協力したシフの存在
位置: 1,793
しかし、日本の勝利はユダヤ人同胞を迫害するツァーリ体制打倒につながるとして、シフが説得し、英国ロスチャイルドが日本の最初の戦時公債の起債の下請けを行ってくれます。
日露戦争をロスチャイルドが金貸しと言うかたちで応援したのは有名な話ね。
位置: 1,799
これが「ユダヤの世界支配」の陰謀論に結びつく材料ともなっているのですが、シフの件に関しては、陰謀ではなく純粋な工作活動です。陰謀とは隠れてコソコソやるものですが、シフは隠れてなどいません。帝政ロシアに抗する勢力を白昼堂々と援助しました。
陰謀ではないですな。これは周知の事実なので。ただ、印象の問題でしょうね。
無自覚に拡散される陰謀論
位置: 2,949
たとえば、2019年9月11日の配信動画では、
- 各地に離散したユダヤ人/ユダヤ教徒は金融業しか許されなかったので、世界中で金融の知識を得て金を儲ける。第一次大戦中、英国はそんなユダヤ人の資金を狙った。
- 第一次大戦中の英国は、ユダヤ人に資金援助の代償として、(ユダヤ人がそれまで想定していなかった) パレスチナにおけるナショナルホームの建設を持ちかけた。
- イスラエルのバックにはアメリカがついている。なぜなら、ユダヤは金融で成功を収め、アメリカのトップエリートの中にはユダヤ人が多数いる。アメリカの政治家はユダヤのバックアップなしには当選しない人が大勢いる。ユダヤはアメリカを裏からコントロールして、パレスチナに戻ってきた。
などと中田氏は説明していますが、本書でもご説明した通り、明らかに事実とは異なっています。同様の内容は、中田氏が典拠として挙げた 池上 彰 氏の著書にも書かれています。
YouTubeでも拡散されているって話ですね。
あたくしは、結構池上彰さんの著作はある程度読んでいまして(もちろん、多作な方なのでほとんどとはいきませんが)、参考にしていたこともあるので、ちょっと引っかかりました。どっちの解釈に真実があるのか、自分の頭で考えるしかないですね。
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