映画『壬生義士伝』感想 上品だが下世話

義士といっても忠臣蔵ではない。

新選組に参加した、名も無き武士のひたむきな生き様を描いた時代劇。監督は「陰陽師」の滝田洋二郎。浅田次郎の同名小説を基に、「あ、春」の中島丈博が脚色。撮影を「姐御 ANEGO」の浜田毅が担当している。主演は「竜馬の妻とその夫と愛人」の中井貴一と「うつつ UTUTU」の佐藤浩市。第15回東京国際映画祭特別招待、芸術文化振興基金助成事業作品。

まぁ、泣き映画でしたね。上品に作られていましたが、極めて下世話。

時代劇の良さでもあるんですが、どこまでもクサく作ろうと思えば作れちゃう。簡単に昔は良かった作品になっちゃう。あたくしはこの点、努めて冷酷に見極める必要があると思っています。

キャストも素晴らしく、品もある。しかし、それ以上の評価をするにはどうしてもその「泣き」が邪魔をする。

あと、金がほしいやつが新選組に入る理由もいまいち分からない。用心棒でもすりゃ、もっと儲かるんじゃないのかしら。新選組ってそんなに金回りの良い組だったのかしら。幹部ならともかく、下っ端でねぇ。

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