笑福亭松鶴の『らくだ』、生で聞いてみたかったですなぁ。
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希代の咄家・橋鶴が最期までオチをつけてオッチンだ。今宵は弟子たちが集まる通夜だけに艶っぽい逸話(エピソード)も飛び出す無礼講。笑って死ぬか、死ぬまで笑うか、どっちもどっち? 粋でホロリとさせる咄家模様を描く『寝ずの番』3部作ほか、読み出したら止まらない、Hで笑撃的な“らもテイスト”満喫の短編集。
ちなみにグーグル日本語入力では「しょかく」と打っても「松鶴」と出ませんでした。まだまだよのぅ。
映画『寝ずの番』がとても良かったのでそのうち原作を、と思っていたらあれよあれよと月日は流れ。やっと読むことが出来ました。
落語の話というのは、どうしてこう、いいのかしら。
内輪ネタの面白さってやつかしら。
また途中で入る歌合戦の卑猥さたるや。読みながらついニヤリですよ。
いたいわいないたいわいな そんなにいたけりゃ一度抜こか そんないたさとちがいます 朝までこうしていたいわいな トコトントントン♪
at location 714
これがまた、活字もいいんだな。とはいえ映像も負けず劣らず素晴らしい出来だったので、機会を伺ってまた観たいです。
「たとえばさ、世の中には悪人というものがたしかに存在する。でもぼくはいまだに悪人をこの目で見たことはない。みんなそうだろ。悪人を見たことがあるかい」 みんなが首を横にふりました。 「それと同じことで、世の中にはたしかにおまんこをする人がいる。でも、それは一部の特殊な人のやることなんだ。悪人を見たことがないのといっしょで、おまんこをする人も、ぼくらとは関係のないところで生きている、特殊な人なんだ」 「なるほど」 と松本くんがうなずきました。ほかのみんなも首をたてにふりました。 「そうだとしたら、あれだなあ」 玉本くんが空をあおいで言いました。 「ぼくは、一生に一度でいいから、してみたい」 ぼくたちは、玉本くんにキックを入れて倒すと、口々に、 「このドヘンタイ!」 とののしりました。
at location 1964
いいですよね、こういう感覚がらもさんにはあるんだな。
ファンが多いのもうなずける。あたくしもそう思っていた時期があったような気がします。だから活字で読んで懐かしくも面白く思えるのかもしれません。
河口さんが先生の前に行ってクスリをもらう間も、いろんな考えが頭の中をかけめぐりました。河口さんが席にもどるまで、ぼくの頭の中は混乱していました。そして、結果的にぼくの頭の中に残ったのは、たったひとつの考えでした。ぼくは、もう、人間でなくてもいい。そうぼくは考えました。できることなら、 「河口さんのぎょう虫になりたい」 それがぼくの結論でした。
at location 2016
押見修造先生とかが漫画にしてそう。しないか。でも読んでみたいな。
『ガダラの豚』も良かったけど、これもいい。またらもさん、機会があったら読みたいですな。
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