二代目も含めて、読破しました。改めて。
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――春、笹原完士(ササハラカンジ)は意気込んでいた。『ある種』のサークルに入ると決意していたからである。サークル部屋から広がる楽しい大学生活を等身大で描く、アキバ系青春物語!!
青春でした。あたくしの大学にはまともなオタクサークルはなく、結局サッカーをやっていたので、まるで逆ベクトルでしたが、まともなオタクサークルがあればそっちにも入っていたかもしれません。
もしかしたら、僕にも、荻上さんのような素敵な彼女が……。なんてね。
樋口師匠も言っています。「我々を規定するのは我々の持つ可能性ではなく、我々のもつ不可能性である」とね。
いやさ、むしろ、あたくしは斑目に。斑目になりたかった。
いやさ、ほんと、なりたかったのよ。
無理でしたが。一生無理でしょうが。
地の果てまでおいかけて荻上を幸せにするような人生を送ってみたかった。
咲ネーサンに鼻で笑われながら試されるような、そんな人生を送ってみたかった。
しかし、それは幻。妄想であり、非現実。
リアリティ・オタクという限りなく等身大の存在を、しっかりと恋愛の中に溶け込ませ、むしろそれをメインに二代目まで描ききった筆者の夢物語の語りべとしての能力い脱帽脱毛でござんす。すごい。
あたくしたちアラサー・アラフォーのオタク男子にとっての共通バイブルでもある『げんしけん』、改めて読んでも怪物級の作品でありました。
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