昔ならチンプンカンプンだったろうな。
1年1組はどこにでもあるごく普通のクラス。だけど、他のクラスとはちょっとだけ違うところがありました。女子生徒がみんな、「無用力」と呼ばれる、まるで何の役にも立たない、それも思春期だけしか使えない超能力を持っていたのです――。思春期女子はへんてこで、それがフツーで、みんなかわいい! 衿沢世衣子が描く、思春期限定・ちょっと不思議なハイスクール☆デイズ!
まるでジュブナイルもののような文句で売り出されていますが、これはかなり不可解な作品。大人だから分かる、というか、ある程度メタな視点が無いと楽しめないんじゃないかな、なんて勝手な心配するような、そんな作品。
この物語において、思春期女子特有の能力の「無用力」というのがひとつのフックなんですが、これが隠喩というか示唆に富みすぎていて、なかなか解釈が難しい。
おじさんになったからこそ、「あぁ」なんて分かったような口で受け止め流すことが出来ていますが(良い子は流しちゃダメ)、ティーンの洟垂れ時には到底受け入れられぬ事態だったでしょうね。
面白いですが、読む人を選ぶ、そんな感じです。
おじさんになったいまとしては、これくらい読み応えあるものの方が楽し。
The following two tabs change content below.
都内在住のおじさん。
3児の父。
座右の銘は『運も実力のウンチ』
最新記事 by 写楽斎ジョニー (全て見る)
- 佐藤光展著『心の病気はどう治す?』感想 門外漢の視野が広がる - 2024年9月4日
- 芦名みのる監督アニメ『スナックバス江』感想 - 2024年8月24日
- 青山光司著『民泊を始めてわずか半年、もうすぐ私は300万円を失います。: 民泊を始める前に、どうしても知ってほしい「転貸型民泊」の現実と注意点』感想 楽天家への警告 - 2024年8月19日