何故ルーティンにこだわるのか『天才たちの日課』

やはり覗き見は最高のエンターテイメントである。

位置: 791
昼食はマーラーの好みで、量は少なめでシンプルな、しっかり火を通した薄味の料理が出された。「昼食は空腹を満たすためのもので、あまり食欲をそそったり、胃がもたれたりするものはいけない」アルマはそう書き、そんな食事が自分には〝病人食〟のように見えたといっている。

位置: 799
ない(結婚前はアルマ自身、前途有望な作曲家だったのだが、マーラーは彼女に作曲をやめさせた。作曲家は一家に一人で十分だというのが彼の言い分だった)。

音楽家・マーラーについて。こういう己のルールみたいなものがしっかりしているのがいい。あたくしにもいくつかあります。「酒は美味すぎないほうがいい」とかね。パートナーを選ぶでしょうけどね。作曲家は一家に一人で十分、って笑っちゃうよね。

位置: 913
「優れた洞察力が働く瞬間瞬間を維持するには、厳しく自己管理をして、規律ある生活を送らなければならない」

アメリカの作家、ヘンリー・ミラーについて。朝しか仕事をしない人。宮部みゆき氏も同じスタイルだって言ってたな。

位置: 1,515
ピカソがいつも口にしていた言葉によると、それは〝貧者のよう〟でありながら〝金はふんだんにある〟生活だった」

ブルジョワ志向の強いピカソであっても、俗っぽい物事は嫌いだったよう。確かに金持ちというのはそれはそれで大変なのかも。「金がないことで苦労しない」くらいがちょうどいいんでしょうね。

位置: 1,779
と、アームストロングはどんな場合でも、開演二時間前には入浴も着替えもすませて楽屋入りするようにしていた。楽屋にこもって、愛用する民間療法の薬をあれこれと使うためだ。

”サッチモ”ことルイ・アームストロングですよ。彼はとんでもない薬中毒だったそうで、民間療法とマリファナを欠かさなかったそう。

医者よりも実感を信じる。だからこそ信じられないようなスケジュールでもハイパフォオーマンスを続けられたそうな。タフでありジーニアスですな。

位置: 1,814
「人は生きるためにおのれの一部を悪魔に与えなければならない」イェーツはそういっている。

あたくしは時間を労働という悪魔に捧げているよ、イェーツ。

位置: 1,819
「ちゃんとした職についていることは、この世で私が経験したことのなかで、もっともすばらしいことのひとつだと思う」スティーヴンズはそういっている。「そのおかげで生活に秩序や規律がもたらされる。自分の望む自由もあるし、もちろん金の心配もまったくない」

一方でこんなウォレス・スティーヴンズの言葉に共感したりする。アメリカの詩人。朝活で本を読み、午前9時から午後4時半まできっちり仕事。通勤は5,6kmで、これは歩いて通う。昼休みも歩いて過ごす。その間に詩をつくる。

これ、あたくしの現在目指す所のスタイル。カッコいいぜ、ウォレス。一つも詩を知らないけど。

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