『いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識』感想 「ご機嫌」が大切

環境改善が効果的、ってことね。

「いじめ問題」を解決するために必要な知識とは何か。連日のように悲惨なニュースが報じられ、そのたびに多くの議論が交わされるが、その中には具体的な根拠に欠ける当てずっぽうな「俗流いじめ論」も少なくないと著者はいう。一方で、メディアには取り上げられずとも、いじめが社会問題化して以来30年以上にわたり、日本でも世界でも数々の研究が行なわれ、多くの社会理論が磨かれてきた。本書では、そうした数多くの研究データを一挙に紹介しつつ、本当に有効ないじめ対策とは何かを議論する。いじめ議論を一歩先に進めるために、必読の一冊。

TBSラジオリスナーとしてはおなじみ、荻上さん。
まともなこと言えば言うほど、二股してた事実が気持ち悪くなるやつ。

位置: 141
特定のいじめ事件がメディアで大きくクローズアップされると、その結果、文科省がいじめの定義を変更し、より多くの件数がカウントされるようになります。また、報道を受け、教師や保護者がいじめ問題に敏感になり、短期的にアンケートや面接を増やすことにもなります。

いじめがいじめ認定を呼ぶ、ってやつね。あるある。

位置: 223
いじめ対策というのは、「発生したいじめに対応する」「いじめをしないように教育する」ばかりが全てではありません。「いじめが起きにくい環境を作る」「人をいじめに追いやる背景を取り除く」「何がいじめ対策に有効なのかを検証する」など、様々な対策が必要になります。

予防ってやつだね。未然に防ぐってやつだ。これが自然にできる人もいる。ごきげんな環境を作る力ってのは、本当に大切だ。

位置: 371
一方、他の国ではどうでしょう。森田洋司監修『いじめの国際比較研究』(金子書房、2001)によれば、イギリス、オランダ、ノルウェーでは校庭でのいじめが多くなっています(図2−2)。そのため、ノルウェーでは、校庭に監視員を置くなどの措置がとられています。

校庭でいじめる?あんまり想像つかないな。欧州のいじめ。

位置: 608
ここ 10 年間、「学校裏サイト」「LINEいじめ」など、ネットいじめに関する報道が後を絶ちません。そうした議論の多くは、「ネットリテラシーを身に付けさせよう」という主張にたどり着きがちです。しかしこのデータからわかることは、ネットいじめ対策として必要なのは、ネットリテラシーやネットマナーを伝えることよりも、子どもたちがいる教室の中の人間関係を改善し、コミュニケーション全般に関する適切な介助を行うことだということです。ネットだけの問題だと思い込んでいると、ネットいじめを含めて適切な対応などできないのです。

頷きしかない。リテラシーも大事だが、どうもピンボケしていますね。
リアルいじめがネットいじめを誘発させている感覚が、現場の人にないわけがないのにね。

位置: 1,053
では、いじめ対策で「傍観者」だった人たちが役割転換をしていく際に、選択肢は「仲裁者」と「通報者」しかないのでしょうか。そうではありません。別の重要な役割として、「シェルター」と「スイッチャー」の二つを挙げておきましょ

これは実のある提案。
シェルター、スイッチャー。なるほど。

位置: 1,110
それでは、適切なアプローチとはどのようなものなのでしょうか。
学校の先生が、移動教室に向かう子どもたちと廊下ですれ違った、という場面を想像してみましょう。子どもたちが、一人の男の子の背中をつついたり、足を蹴とばしたりしながら、笑っているとします。その時、先生がとる行動として、次の3パターンを想定してみます。
①加害児童を呼び止めて「そんなことをしてはいけない」と注意をしたうえで、後で被害児童に事情を聞く
②笑いながら「ふざけないでさっさと移動しなさい」と声をかける
③何も言わずに目をそらす
こうした場面における先生のまなざし、対応はその後深刻ないじめに発展していくかどうかに深く関わります。この中では、どれが適切な対応なのでしょうか。

②と③がアウトなことは明白。

位置: 1,137
先生は、「セーフ」のゾーンを増やさない、どんなものでもいじめは「アウト」であることが伝わるような態度をとっていかなければならないのです。

どんなものでも理由なく憎んで良いものがある、ということも、教えなくてはならない気がします。暴力、いじめも含めて、ですかね。どんな形であれ許容してはならない。

位置: 1,172
いじめや暴力、あるいは差別や侮蔑という態度をとった時点で、その行為を選択した加害者は100パーセント「悪い」のです。もともとミスマッチなコミュニケーションであったり、教育的な介入が被害者に必要であったりすることもあるでしょう。しかしながらそれは、加害行為を肯定することにはなりません。

はい、その通り。

位置: 1,179
バリエーションを知っておくことで、言い訳を見抜くことができ、また、仮にその言い訳に真実が含まれていたとしても、「もしそうだったとして、その行為(悪口を言う、殴るなど)をしたことは適切だと思う?」と問うことで、加害行為に介入することができます。

これ、自分が子供のときに言ってくれる親はいなかったなぁ。

位置: 1,292
加害者を指導する際に重要なのは、いじめをしたことを責めるだけではなく、子どもとの信頼関係を再構築するための指導をしていくことです。いじめ以外にもおもしろいことがあるにもかかわらず、なぜいじめという行為に出てしまったのか、君にはいいところがあり、それをみんなも知っているのに、なぜいじめという行為で人を 貶める必要があったのか、という問い方をすることで、その加害児童の長所を伝え、存在そのものを受け入れつつ、悪かったところだけ一緒に是正していこうとする、バランスのとれた対応が大切です。

大人の腕の見せどころだね。

位置: 2,177
一部で誤解があるのですが、自衛のために自分の受けた暴言や暴力などを録音・録画することは「盗撮」ではありません。合法的な情報収集であり、裁判でも証拠として認定されます。最近は、小型のレコーダー、ペンやメガネ、時計やキーホルダーなど、様々な形のレコーダーやカメラがあります。

はい、これは知っておくべき。

位置: 2,267
WHOの「自殺報道ガイドライン」は、メディアの報道によって自殺が連鎖する、いわゆる「ウェルテル効果」に警鐘を鳴らしています。

ゲーテもそんな名前つけられるの嫌だろうなぁ。

まとめ

兄弟間でもいじめみたいになることあるから、ちゃんとした知識と毅然とした実践が大切ね。

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