前回の記事の続き。
[amazonjs asin=”B01HPDLNR8″ locale=”JP” title=”気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている (講談社文庫)”]
雑誌『散歩の達人』の連載エッセイ、待望の文庫化!収録されているのは、吉野家、ロイヤルホスト、CoCo壱番屋、びっくりドンキー、餃子の王将、シェーキーズ、とんかつ和幸、サイゼリヤ、かっぱ寿司、レッドロブスター、牛角、マクドナルド、蒙古タンメン中本、築地銀だこ、日高屋、バーミヤン、すき屋、てんや、リンガーハット等、おなじみのチェーン店ばかり。著者独自の視点から、各店の魅力と栄枯盛衰を綴る。
やっぱり飯の話というのはとても 興味深く読めるもので、あっという間に読んでしまいました。ここに載っていない中でも私はファミリー居酒屋『天狗』を再評価していたりします。やっぱり人間どこか最終的にはファミリーレストランに行き着くんではないでしょうか。
位置: 1,714
この店の名は知らずともルートビアといえばわかる人もいるだろう。「A&W」はあのルートビアを販売する沖縄の代名詞的ファストフード店。そして、実は日本の外食チェーン文化の歴史を語る上でも欠かせない店なのである。〝日本初〟のハンバーガーチェーンは公式的には70年の「ドムドム」、その後が71年の「マクドナルド」が定説である。ところが「A&W」の日本初上陸は63年10月。当時の沖縄は返還前故に非公式となってしまうのだが、「日本人が初めて目にしたハンバーガーショップ」という点では間違いないだろう。
これはいいトリビア。ドムドムだとばかり思っていましたが、沖縄がありました。
位置: 1,847
深夜2時。徹夜仕事の最中に、気合が足りないと感じれば、タクシーで店へと乗り付ける。西部劇風ウエスタンドアをギィと開き、決してキレイとはいえない店内に入れば、軽妙なカントリーミュージックに乗ってテンガロンハットの純日本人顔なパンチョが笑顔で「やぁ、よくきたね」と迎えてくれる。
店内を見渡すと、そこは夜中に肉を欲するような血なまぐさい連中の巣窟。お水風にニート風、業界人風。熟年不倫カップルなどは、なんだか早撃ちな感じでべちゃつき、気を抜けば粘ついた空気に絡めとられるような空気。
オーダーはいつも同じ。テキサスステーキにメキスープ。ライス大盛りだ。
もちろんステーキ以外のメニューも捨て難い。「びっくりドンキー」約2・5個分という、もはや鈍器サイズの「ジャンボハンバーグ」やら、辛うまい焼肉「インディアン」なんてものも絶品である。
しかし、この店を訪れ、ステーキの選択肢を捨てることはできない。オーダーを聞きに来たパンチョ(純日本人顔)に「おいおい、豚や仔牛とじゃれあいに来たのかい」と言われているような気がして、周囲の客人に「この町の流儀を知らねぇみてぇだな。これだから田舎者は困るぜ」と鼻で笑われているようで、テキサスを捨てられない。
キラリと光るライティングのセンス。
いいですね。読ませます。
位置: 1,933
2016年現在、東京チカラめしは東京都内に5店舗。全国で13店舗が営業を続けている。
そんなに減ったんか、チカラめし。あっという間でしたな。バブルだったのか。
あたくしは吉野家派なので、チカラめしはほとんど食べたことがないのですが、それでも無くなるとすこし寂しいものです。勝手なもんですな。
『すた丼』の亜流みたいな店舗も、一時期バブルのようにありましたが、あれ、減ってきましたかね。
位置: 2,042
あの時、父がぺろりと食べた中華丼とラーメンも、数多のチェーン店で鍛えてきた今の自分ならわけもなく食べられる。それを見た父さんは何と言ってくれるだろうか。そして、俺の一番大切な息子は何を思ってくれるだろうか? きっとすげぇと目を輝かせるに違いない。 家族に残された時間があとどれだけあるのか知らないが、できるだけファミリーレストランに行ってみたい。大好きな家族、〝ファミール〟だった、その証に。
チェーン店にはチェーン店それぞれの、思い出があります。
あたくしも家族を持つものとして、しっかりチェーン外食ライフを満喫したいと思います。
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