こしら師匠が好き『その落語家、住所不定。~タンスはアマゾン、家のない生き方~』 2

その生き方があったか。でも、自分には子育てが最優先なので今はまだ無理。
すべてが片付いたら、真似してみたい。

位置: 812
最初から自分使い目的の日用品、消耗品を仕入れておけばよかったのだ。  大量に買って、アマゾンの倉庫に入れておく。売れれば儲かる、売れなくても自分で買って使うから損はない。
こうして、私がアマゾンをタンス替わりに使う生活がスタートしたのだ。

よく冗談で「bookoffという本棚」とか、「コンビニという名の冷蔵庫」とか、いいますけどね。こしら師匠は「アマゾンをタンス」ですよ。

位置: 887
もう少し間口を広げる必要がある。
次に試したのは「ギャラ(現金)を受け取らない」という実験だ。
無料で落語をやりますよ、という話ではない。現金払いでなくても落語をやりますよ、という意味だ。私が欲しいモノと価値が釣り合えば、交渉成立である。
最初の依頼はアマゾンギフト券だった。
ほぼ現金と言えなくもないが、最初はこんなものだろう。話を聞くと、カード詐欺に遭う一歩手前で気がついて、大量に買ってしまったギフト券の処理に困っていたそうだ。そのまま金券屋に持っていくのも面白くないから、使い道を探していたという。

位置: 896
主催者(私の落語会を買った側)も、事の顛末を面白おかしく紹介してもらえるので、詐欺被害の嫌な気持ちを少しは癒せる。現金主義ではあり得なかったマッチングである。心や気持ちがつながった気がした落語会であった。

どこまでも実験を忘れない生き方。みんな少しずつは実験しているんですがね、自分の職でやり続けている人はごく僅かでしょう。憧れるなぁ。

位置: 939
心配なのが財布というジャンルの存続である。
私自身、財布の必要性は全く感じていない。
ただ、現状ではまだまだ現金は必要だし、小銭だってなくては困る。私が必要とする財布は、カード類と、いざという時の少しの現金を収納できればいい。
マネークリップを使ってみたが、少々使い勝手が悪い。そこで、財布の使用をやめた。カード数枚を重ねて一万円札で巻く。それを輪ゴムで止めるのだ。我ながら、その不格好さに笑ってしまったが、これでいい。将来的には現金を持たないつもりだから、自分の覚悟が表れている、素晴らしい財布だと思う。財布というよりは、輪ゴムなのだが。

やはり、最終的に行きつくところは金とカードを輪ゴムで束ねる、ですね。
あたくしも財布やカバン探しには膨大な時間とお金をかけてきましたが、まだまだ旅の途中です。こしら師匠まで行きつくにはまだまだ。

でも、おサイフケータイとスマフォのおかげで、だいぶキャッシュレス出来てますけどね。

位置: 1,020
落語のイメージは伝統と結びついているが、本来の成り立ちを考えたら大衆芸能である。伝統に寄っかかったのは、そうしないと生き残れない時代があったからだろう。

こしら師匠にとって「伝統」とは寄っかかるもの。痛快ですね。
しかし、間違いないです。こんなに二本足で立っている人、ビジネスマン探したってなかなかいない。

位置: 1,039
私は、持って生まれた「器用」というスキルを遺憾なく発揮して、次々と仕事を受ける。
前座の頃の辛い経験に比べれば、睡眠時間がないなんて全くたいしたことではない。
自分にニーズがある、対価としてお金をもらえる。それだけで幸せの絶頂だった。
しかし、ある時気が付いた。
全体的なクオリティーが下がっている……。
原因はわかっている。時間がないのだ。
普通はどんな仕事でもやっていればレベルが上がっていく。単価も上がるし、クオリティーの高さも求められる。だが私は一方で、クオリティーは求めないから、値段を安くしてくれという仕事も受け続けている。仕事がなくなる恐怖から、断らずに続けていたのだ。
問題はこれ!
この恐怖が自分の足を引っ張っていたのだ。

恐怖が足を引っ張って思うようにならないこと、よくあります。あたくしもそうだな。前職のときのトラウマが結構恐怖になってる。

位置: 1,175
人付き合いは幸福度を簡単に左右してしまう、とても大きな要因だ。デメリットがある人と付き合う必要はない。そんな人は、自分の人生のモブキャラと思うぐらいでいいのだ。主人公とモブキャラの深い絡みは不必要だろう。

まったくそう。デメリットの多い人付き合いはいらない。

位置: 1,286
とにかく器用で何でもそこそこにやる。この「そこそこ」というのが 曲者 で、どんなジャンルでも最初は才能を感じさせてしまうのだ。ひょっとしてコレ行けるんじゃないか? と子供の頃は希望を持ち、そして何度も限界を知るということの繰り返しだった。 「人よりも飲み込みが早い」
私の才能はこの部分だったのだ。

あたくしも、人より器用だと自分のことを思っていましたが、どうやら思い込みだと最近自覚するようになりました。さらに年々、不器用になっていきます。幸せには近づいているといいな。

位置: 1,291
それなりにどのジャンルもこなしていた私に、大人どもは見当違いなアドバイスを投げかけてくる。 「一つに絞ればレギュラーになれるのに」
なれないのだ。私の才能は飲み込みが早いという一点だ。一つに絞ったところで何かを成し遂げるような人物にはなれない。そもそも、親を見ればわかる。

その辺りに自覚的にいられるかどうかで、結構生き方は変わってきます。自分のことを一番よく知っているのは自分ですからね。あたくしは不器用であることに長らく無自覚でしたが。

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