ずっと「観たい」とは思っていたのですが、ようやく。
妻の誕生日にかこつけて、夫婦で観賞。
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好評を博した『あの花』と同じスタッフが、同じ秩父を舞台にして、同じ青春群像を、同じアニメという媒体でつくる、同じような作品でした。
どちらも好みではあるのですが、どうしても“同じトリックで泣かされている”感じが拭えません。そういう意味では『あの花』のほうが好きかな。
野球部のハゲのジャイアン感が半端無かったとか、チアリーダーのくせにイインチョで隙無えなと思ったら恋愛引きずってて可愛いじゃねぇかとか、ちょっと先の「聲の形」に対する喧嘩打ってるのかしらとか、やれやれ系主人公の無双ぶりはこんなところまで来ているのかとか。
色々思うところはありましたが、それでもやっぱり鑑賞後のすっきり感はしっかりあって。
ヒロインの成瀬ちゃんがしっかり恋をして傷ついて成長して、という“俺らの見方の”女子のビルディングスロマンをしっかりやってくれているのが、この映画をしっかりさせていると思いますな。
それがなかったら嫌味ったらしかったかも。
にしても、成瀬ちゃんがクライマックスで切る啖呵。
ありゃあ大工の政五郎もびっくりのいい啖呵でしたね。
「ああいうのが一番嫌い!!」ってね。
いいじゃないですか。「あぁいうお兄いさんとはちいとばかしお兄いさんの出来が違うんでい!」ってか。
事ほど左様に、成瀬ちゃんの応援したくなる具合が秀逸で、まったく飽きることのない2時間でした。珍しいよ、あたくしが2時間飽きない映画って。
ただ、残念ながら初音ミクをいじるような部活の人間と、チアのリーダーが付き合うようなことは現実には起こらないんだろうなぁ。
だろう、ってぇのは自分が男子校出身だからです。
恋愛の可能性すら、なかったですからねぇ。
一生、こういう淡い恋愛に憧れながらホイホイ感動する人生なんだろうな。
そういう意味じゃ、あたくしも立派なタマゴ人間なのかもしれぬ。
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