映画『砂の器』感想 和賀英良氏、めちゃキャラ盛られてんな #居島一平 #砂の器 #松本清張

居島さんの1人再現でお馴染みのこの映画。原作も読まずに観てみました。AmazonPrime、ぱねぇっす。

東京・蒲田にある国鉄の操車場内で殺人事件が発生。しかし被害者の身許が不明で捜査は難航。迷宮入りかと思われた矢先、被害者が殺される直前に或る男と会っていたことが判明した。ふたりの会話のなかで交わされていた「カメダ」という言葉。地名か?人の名か?事件解明のために奔走する刑事、今西(丹波哲郎)と吉村(森田健作)は偶然、新進気鋭の天才音楽家、和賀英良(加藤剛)と遭遇する。そして、やがて事件は思わぬ展開を見せ始めるのだった…。(C)1974松竹株式会社/橋本プロダクション

和賀英良氏のキャラクターが分かりづらかったです。一筋縄ではいかない、残忍さと情愛を併せ持った人間であるのは間違いないのですが、2時間の映画ではそれがブレているようにも観えました。

人間はたった一時養子にした人間が大きくなって有名人になった姿を写真でひと目見ただけで分かるのか、和賀に恩ある三木を殺し愛人を殺すほどの理由があったのか。多少疑問ではあります。

しかし、面白かった。やりとげた!という和賀の顔、いい顔だった。余計哀しくなる。また「砂の器」というタイトル、いいですよね。脆い砂に、幸せの器。読者の想像を喚起するいい名付け。
映画の冒頭等で和賀が作っているのも、なかなか味がある。

稀代の音楽家としての才能をサイコパス野郎に与えること、そしてピアノの習得に纏わる話が一切出てこないこと、このあたりはイチャモンというか、あたくしの好みと違う処ですが、それにしても面白い。

映画っていいもんですね。